南海トラフ地震に備える!もしものときのための地震対策をしよう

いつ起きるか予想ができない南海トラフ地震、どのぐらいの対策をしていますか?身の安全を守るためには、起きたときを想定した対策をしておく必要があります。

とはいえ、「何を準備すればいい?」「食料品はどのぐらい必要?」といった疑問をもつ人も多いでしょう。

この記事では、南海トラフ地震で想定されているような、大地震が起きたときの地震対策について紹介します。身を守るための対策を事前にしておくことで、過度な不安をもたずに過ごせるでしょう。

 

南海トラフ地震とは

南海トラフ地震を説明する前に「南海トラフ」とは何かを説明します。

南海トラフとは、駿河湾から遠州灘、熊野灘、紀伊半島の南の海域、そして土佐湾を経て日向灘沖までの海側のプレート(フィリピン海プレート)と陸のプレート(ユーラシアプレート)が接する海溝が形成された区域のことをいいます。

南海トラフ地震とは、南海トラフの海側のフィリピン海プレートが大陸側のユーラシアプレートの下に沈み込み、ひずみが蓄積され、プレートが跳ね上がることで発生する地震です。

南海トラフによる地震は、1944年の昭和東南海地震と1946年の昭和南海地震が発生して以来、70年以上が経過しています。過去には100年〜150年間隔で発生していることから、南海トラフ地震が発生する可能性は高くなっていると言われています。

 

南海トラフ地震がもし起きるとどうなる?

マグニチュード8.0以上の南海トラフ地震が日本の西側または東側で起きると、大きな揺れが震源地付近で起こり、津波は広範囲にわたるといわれています。

東側でマグニチュード8.0クラスの地震の発生直後、大津波警報が発表される可能性のある地域は次の図のように示されています。

地震後の津波

(引用:https://www.bousai.go.jp/jishin/nankai/taio_wg/pdf/h300412shiryo03.pdf)

南海トラフ地震が東側で起きた場合に想定される社会状況

地震発生直後から数時間、場合によっては数日にわたり次のような状況が起こると予想されています。

  1. 大津波警報や津波警報の発表
  2. 多数の住民が高台や避難所に避難
  3. 鉄道の運行停止、空港離発着の停止、港湾内機能停止
  4. 道路の亀裂や沈下、道路沿いの建物倒壊などにより通行不可
  5. 広範囲に渡り電力、通信、水道、ガス停止

とくに、都心部では帰宅困難者が多数出ることが予想されています。いつも使用している交通機関が利用できないことを想定した帰宅ルートの確認や、学校・職場などの待機場所の確認をしておくといいでしょう。

 

南海トラフ地震への対策

いつ起きるかわからない地震から身を守るために、どのような対策をしておくといいのでしょうか?ここでは、今できる対策について紹介します。

 

避難経路の確認

事前に自治体の防災マップやハザードマップを確認して、避難場所や避難経路、住んでいる地域で起こりうる災害を確認しておきましょう。

 

家の中の家具の転倒・落下防止対策

家具類の転倒や、上からの落下物を防ぐ対策が必要です。家具を置く場所は、避難するときに動線を妨げない場所に設置するとより安全でしょう。具体的には次のようなポイントがあります。

  1. 寝室にはなるべく背の高い家具を置かない
  2. 大きな家具は転倒防止金具や突っ張り棒で固定しておく
  3. 高い位置にガラス製品を置かない
  4. 出入り口付近には家具を置かずに避難通路を確保
  5. ガラスのある棚にはガラス飛散防止フィルムを貼る

マグニチュード8.0以上の地震が起きた場合、大きな家具が転倒することも少なくありません。とくに寝室では転倒防止対策をしたり、倒れたとしても下敷きにならない場所に置くようにしましょう。

また、ガラスが割れると思わぬ大ケガにつながることがあります。後片付けをするときにも注意が必要です。なるべく高い位置にガラス製品を置くのは避けましょう。

 

家族で地震対策について話し合う

地震が起きたときに備えて、家族内での役割分担やどのように動くかなどを話し合って防災意識を高めておきましょう。

また、地震直後は通信環境が悪くなり、家族との連絡がとれない可能性もあります。地震が起きた場合の避難場所を確認したり、集合場所を決めておくと安心です。

 

防災グッズや食料品の備蓄は何を準備する?

食料品の備蓄

地震対策の一つとして、防災グッズや食料品を備蓄しておくことも重要です。ここでは、準備しておくと安心な防災グッズと食料備蓄について紹介します。

 

防災グッズ

防災グッズは持ち出し用と自宅避難用に分けて準備しておきましょう。

◼︎持ち出し用

衛生用品 トイレットペーパー、生理用品、ウェットティッシュ
電子機器

携帯ラジオ、スマホの充電器、懐中電灯

医薬品

常備薬、救急セット

その他 寝袋、簡易トイレ

防災グッズがまとめて入っているバッグがあると、すぐに持ち出せるので便利です。

 

 

◼︎自宅避難用

自宅避難用では、生活インフラが停止した場合を想定した備えが必要です。簡単な調理ができるカセットコンロはガスとセットで準備しておくと役立ちます。

ガスの停止に備える カセットコンロ、カセットガス12本
断水に備える ポリタンク、紙コップ・紙皿・割り箸等
停電に備える 懐中電灯、電池式の扇風機

食料品の備蓄

食料品の備蓄は少なくとも3日、できれば1週間分あるといいでしょう。賞味期限を気にしなくてすむ方法として、普段の食事で備蓄も定期的に食べつつ、食べた分を補充する「ローリングストック」がおすすめです。

飲料水 1人1日3リットル × 3日分
非常食 パックのご飯、カップ麺、インスタントの味噌汁、レトルトカレー、缶詰、カンパンなど

3〜7日分程度の食料

電子レンジやコンロが使えないことを想定した食料品があると安心です。

 

その他、お子さんがいらっしゃるご家庭はこちらの記事も参考にしてください。

 

南海トラフ地震に備えた地震対策をしよう

南海トラフ地震に備えた対策について紹介しました。地震発生直後から数日間は、インフラが停止したとしても生活できる程度の準備があると安心です。

  • ・事前に避難経路・避難場所を確認しておく
  • ・家の中の家具の固定、配置を考えて安全を確保
  • ・家族で地震対策について話し合う
  • ・防災グッズや食料品を備蓄する

などの対策ができるといいでしょう。

いつ起きるかわからない地震に備えて今できる対策をしておくことで、過度な不安をもたずに過ごすことができます。見直してみて、まだできていない対策があれば取り入れてみましょう。