酵母エキスとは?含まれている成分や効果について解説!添加物ではない理由

無添加の食品に使われることが多い「酵母エキス」。酵母エキスは、ブイヨンのように料理のコクやうまみを引き立てる天然由来の調味料です。また、酵母の豊富な栄養素を多く含み、食品だけではなく化粧品にも使われています。

酵母エキスに含まれる栄養素には、ミネラルやたんぱく質、うまみに関わるグルタミン酸のようなアミノ酸などがあります。この記事では、酵母エキスの特徴や効果について、また酵母エキスが添加物ではない理由について解説していきます。

 

酵母エキスとは?

酵母エキスは、酵母からおいしさの素になる成分を抽出したものです。酵母とは、ビールやパンなどを作るとき、アルコール発酵をおこなうために使われる微生物のことです。

酵母エキスは、うま味やコクを引き立たせてくれる天然由来の調味料です。アミノ酸、ビタミン、ミネラルなどの豊富な栄養素を含んでいます。食品分野では、レトルト食品やドレッシングなど、数多くの食品に活用されています。ヨーロッパでは古くから、酵母のアミノ酸に注目され、調味料として使われていました。

様々な栄養素が含まれることから、食分野以外でも注目を集めています。例えば、肌を活性化させる化粧品や、嗜好性を高めるペットフードなど。私たちの身の回りには、酵母エキスを使った商品がたくさんあることがわかります。

 

酵母と酵母エキスのちがい

 

酵母と酵母エキスのちがいについて、酵母は、ビールなどの酒類や味噌・醤油の調味料・パンの製造に欠かせない微生物のことで、酵母エキスは酵母からうまみ成分を抽出したエキスのことです。

酵母は、糖をアルコールと炭酸ガスに分解し、発酵するエネルギーを生み出しています。酵母の仕組みを利用して、ビールやパンのような発酵食品を作るときに役立てられています。

酵母の中にはミネラルやアミノ酸、うま味に関係が深いグルタミン酸などの栄養素が豊富です。これらの栄養素は、酵母の細胞の中の細胞質に多く含まれています。酵母の細胞質の中にあるグルタミン酸やイノシン酸、グアニル酸、アミノ酸などのうまみ成分を抽出したものが「酵母エキス」です。

 

 身近にある酵母エキスが含まれる食品

 

酵母エキスと聞くとイメージが湧かず、馴染みがない人もいると思います。でも、スーパーやコンビニなどで売られている商品に、含まれていることも多いです。

例えば、

  1. カップラーメン、レトルトカレー、スナック菓子、ドレッシング、液体・粉末調味料など

身近な食品が多く、気づかずに食べていることもあるはずです。「無添加」と書かれた商品の中には、うま味調味料のかわりに酵母エキスを使用していることがよくあります。

 

酵母エキスは添加物?含まれる成分、うま味調味料とのちがい

酵母エキスが添加物ではないかと言われる理由は次の2点です。

  • 酵母エキスを抽出するときに人の手が加えられること
  • うま味を増幅させる役割があること

 

上記の理由から、添加物かどうかの判断はむずかしいですが、酵母エキスは添加物ではありません。酵母エキスは、天然系調味料の昆布エキスや野菜エキスなどと同様に「食品」として分類されるからです。酵母エキスをつくる過程で人の手は加えられますが、精製処理はされておらず、天然成分の酵母から成分を抽出しています。

精製処理とは、混ざっているものを取り除いて、純良なものを作るための処理のことを言います。

 

酵母エキスに含まれる成分

酵母エキスには、豊富な栄養素が含まれているのも魅力のひとつです。

栄養素は主に8つあります。

  1. アミノ酸 ②ペプチド ③核酸成分 ④糖類 ⑤ビタミン ⑥ミネラル ⑦タンパク質 ⑧食物繊維

健康を維持する上で欠かせないものばかりです。私たちが体内で生成できない必須アミノ酸9種類も酵母エキスには、含まれています。豊富な栄養素が含まれていることから機能性食品としても活用されています。

 

うまみとは?

基本味の1つ「うま味」の正体は、アミノ酸「グルタミン酸」・核酸「イノシン酸・グアニル酸」です。グルタミン酸は、白菜や味噌などに、イノシン酸は、肉や魚などに、グアニル酸は、きのこなどに多く含まれます。そして、うま味物質を2つ以上組み合わせることで、さらにうま味が強く引き立ちます。これを「うま味の相乗効果」と呼びます。古くからだしを取る時などに活用されてきました。

グルタミン酸は、母乳にも多く含まれています。赤ちゃんが、初めてうま味を認識する瞬間です。小さい赤ちゃんであっても、うま味成分を認識することはできます。なぜなら、味覚は、必要な栄養素を身体に取り込むための大切な機能だからです。赤ちゃんは、うま味をよく好むことも知られています。

 

 うま味調味料とのちがい

家庭でよく使われるうま味調味料の成分は、グルタミン酸ナトリウムです。

酵素エキスは、グルタミン酸の他にも様々な成分があります。核酸(イノシン酸ナトリウム、グアニル酸ナトリウムなど混合物)、ペプチド、糖類などが含まれます。多様な成分が含まれていて、自然なうま味やコクなどの味わいが感じられます。

 

酵母エキスの効果

酵母エキスの効果は、うま味を与えて料理の味を引き立たせることや、免疫機能を高めるなどの効果があります。うま味成分のグアニル酸やグルタミン酸などを含む、酵母がもつ栄養素が詰まっています。

健康志向の高まりによって、減塩の商品も数多く見かけます。減塩商品を口にすると「なんだか物足りないな」と感じることはありませんか?減塩商品に酵母エキスをプラスすることで、うま味が引き立ちます。。ヘルシーでありながら、おいしい食事が食べられます。

 酵母エキスは、アミノ酸やタンパク質・ミネラルなど豊富な栄養素が含まれます。ミネラルは、血圧の調整。タンパク質は、傷回復、免疫・身体機能の維持などに効果があります。様々な効果が期待できることから、「天然サプリメント」とも言われています。

 

化粧品でも注目される酵母エキスの効果

酵母エキス配合の化粧品は、美白効果とエイジングケア、2つの効果が期待できます。

酵母エキスに含まれるアミノ酸は、肌のターンオーバーを正常にする働きがあります。メラニン色素の抑制や新しい細胞の生成を促すことによる美白、エイジングの効果が期待できます。

タンパク質も多く含まれるので、固くなった角質を分解して肌を柔らかくします。酵素は、保湿力も高く、化粧品が浸透しやすい肌に整える効果があり、乾燥肌予防やエイジングケアにもなるといわれています。

 

まとめ

酵母エキスは、コンソメなどの調味料と同じように、インスタント食品や加工食品によく使われています。製造工程で人の手が加わることや、うまみを増幅させる効果があることから、添加物に含まれるかどうか判断が難しいとされていますが、添加物ではありません。昆布エキスや醤油・味噌と同じ「食品」に分類される天然調味料です。

さらに、酵母エキスには、私たちの健康に必要なアミノ酸やビタミン、ミネラル、タンパク質など豊富な栄養素やうまみ成分が含まれます。

最近では、食品として使われるだけではなく、化粧品としての美容効果にも注目されています。酵母エキスの豊富な栄養素は、様々な分野で効能を活かした商品が研究開発されています。

 

参考元URL

web_Kins_v25_H1 (asahigroup-holdings.com)
【酵母の話-Vol.2】 酵母エキスについて | コラム | 三菱商事ライフサイエンスの「味な話」 (ajibana.jp)
【美容皮膚科医監修】「発酵コスメ」ってどんな化粧品?肌に嬉しい成分・効果で叶えるエイジングケア※ – Her ELEGANCE (maisonlexia.com)
うま味の成分 | 日本うま味調味料協会 (umamikyo.gr.jp)

 

 

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