幼児期の子どものおやつ、どんなものをあげたらいいの?
最近、保育園の利用者から、子どものおやつについて続けてご相談を受けました。
一人目のご相談は、「子どものおやつに赤ちゃんせんべいや卵ボウロをあげています。でも、いくらでも欲しがってしまって・・・。足りていないのでしょうか?」というもの。
もう一人の方は、「市販のお菓子は、子ども向けでも甘いものばかりなので、あげるのに気が引けます。子どもに安心してあげられるおやつってどんなものですか?」という内容でした。
また、簡単に作れるおやつを知りたい!(できれば持ち運びしやすいもので!)というリクエストはお二人に共通していました。
そのときに私がお伝えした、幼児期のおやつ選びのポイントや、簡単手作りおやつレシピを、ここでご紹介します。
<目次>
おやつには、お腹にたまるものを選ぼう
赤ちゃんせんべいや卵ボウロといった市販品は、口当たりの軽い物が多いと思います。これらには、小さな子でも握りやすく、なめて溶かしながら食べやすい、といったメリットがあります。でも、噛まなくても口の中で溶けてしまうため、ちょっと物足りないかもしれませんね。
そもそも、胃腸の小さい子どもは、一度にまとまった量を食べづらく、3度の食事だけでは、成長に必要な栄養を摂り切るのが難しいもの。
そのため、子どものおやつは、食事の延長として捉えましょう。でんぷん質の多いもの、噛みごたえがあって、ある程度の満腹感が得られるものが好ましいです。
おすすめの、子どものおやつ例
・お米(おにぎり、チャーハンなど)
・いも類(ふかしいも、焼きいも、お焼きなど)
・市販品ならおせんべい、干しいもなど
おせんべいは、味が強くなりすぎないように、できるだけ素材がシンプルで、アミノ酸などが無添加の物を選べるといいですね。
干しいもは、原材料がさつまいもだけの物が◎です。歯が生え揃っていなくても、なめたりかじったり、食べる練習にもつながるので、おすすめです!
ただし、いも類やおせんべいは水分が少なく、喉につまりやすいです。途中で適度に水分を摂らせながら、食べる様子を側で見守ってあげてくださいね。
素材の甘みを活かしたおやつを作ってみよう
赤ちゃん向けのビスケットなどでも、市販品の多くは砂糖が使われていて、甘味が付いていることが多いです。
味覚を形成する乳幼児期は、素材の味を感じながら、できるだけ薄味にして、徐々に幅を広げていきたい時期です。
この大切な時期に、強い味に慣れてしまうと、それよりも味の薄いものや、素材本来の味には満足できにくくなってしまいます。
例えば、以前は蒸したさつまいもを好んで食べていた子が、砂糖やバター、生クリームなどを加えて作られたスイートポテトを食べたら、蒸しただけのさつまいもには見向きもしなくなった、といったようなことが実際に起きてきます。
でも、熟した果物やドライフルーツを使うことで、砂糖を使わなくても、甘いおやつが作れますよ!
子どもの味覚を育てるためには、できるだけ素材の美味しさを伝えたいですよね。
ここからは、簡単に作れて、持ち運びもしやすい、手作りおやつレシピを2つご紹介します。
おすすめ簡単おやつ①旨味たっぷり!栄養補給に最適おにぎり
お腹を満たしながら、ふだんの食事で不足しやすい栄養素、鉄分やカルシウムも補給できるおにぎりです。
旨味たっぷりなので、小さい子も食べやすいですよ!
【材料】(幼児1人分)
- ・ごはん 茶碗1/2杯くらい
- ・すりごま 小さじ1/2
- ・青のり 小さじ1/2
- ・アミエビ 小さじ1
- ・かつお節 小1
- ・醤油 少々
【作り方】
- すべての材料を混ぜ合わせ、ラップで握って完成!
焼のりを巻くと、ベタつかず、つかみやすくなります。でも、噛み切りにくいので、喉に詰まらせないよう、気をつけて見守ってくださいね!
おすすめ簡単おやつ②バナナの甘みで!簡単ココアパン(卵・小麦粉不使用)
完熟バナナの甘さだけで作る、ふわふわのココアパンです。
フライパン1つで手軽に作れます!
ココアは、鉄分、食物繊維などが豊富な食材なので、保育園でもおやつに使っています。
【材料】
- ・完熟バナナ 2本
- ・米油(なたね油などでもOK)大さじ3
- ・牛乳(または豆乳) 100ml
- ・米粉 150g
- ・ココア 大さじ2
- ・ベーキングパウダー 小さじ1
これは、直径6cm、高さ2cmほどのパンが10個できる分量です。
一度に食べる適量は1~2個なので、残ったらジップ式の保存袋に入れて、冷凍保存しましょう。解凍するときは、必ず温めてくださいね。
【作り方】
- 1.ボウルにバナナを入れて、フォークなどでつぶす
- 2.1に大さじ2の油と牛乳(または豆乳)を加え、よく混ぜ合わせる
- 3.米粉、ココアを加えて混ぜ合わせたら、フライパンに大さじ1の油をひき中火にかける
- 4.最後にベーキングパウダーを入れて、手早く混ぜ合わせる
- 5.フライパンの油が全面に行き渡るように動かしたら、生地を好みの形に入れて、両面焼いたら完成!
テフロン加工などのフライパンを使う場合は、油をひかず、直接生地を焼くことができます。
まとめ
子どものおやつは、適度にお腹を満たせて、食事を補うものになっているかな?という視点で選んでみてください。
ここでは保育園おやつのレシピもご紹介しましたが、手作りしなくてもOK!
お昼の残りを取っておいて、おやつの時間に食べる、でもいいんです。
市販の物も上手に使いながら、おやつでも子どもの成長を見守っていきましょう。
おやつで栄養を補給しながら、基本の食事も大切に。
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