難消化性デキストリンってどんなもの？体への悪影響や用途について管理栄養士が解説！
健康食品をはじめ、様々な食品に含まれる難消化性デキストリン。食品添加物のように考えている方もいますが、実際はどんな成分なのでしょうか。
この記事では、難消化性デキストリンがどんな成分なのか、体への悪影響はないのかなどについて管理栄養士が紹介していきます。
添加物を避けたい方やダイエットを考えている方はぜひご覧ください。
＜目次＞
デキストリンってどんなもの？
デキストリンは、じゃがいもやとうもろこしのでんぷんを分解し、低分子化した成分です。
でんぷんを分解しただけの成分なため、添加物ではなく一般食品に分類されます。
実は、我々人間がじゃがいもやとうもろこしを食べたときにも、体内ででんぷんを分解することでデキストリンを生成しています。
物質名だけ聞くとわかりませんが、我々にも身近な成分です。
難消化性デキストリンとは？
デキストリンと聞くと、難消化性デキストリンという名前が思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。難消化性デキストリンとは、デキストリンのうち、難消化性（人間の体で消化されにくい）部分を取り出した水溶性の成分です。
難消化性デキストリンは食物繊維の1種で、健康効果に加え粘性や甘みが少なく、水に溶けると透明になるという性質も持っています。
そのため、多くの食品に利用されています。
難消化性デキストリンの効果
腸内環境の改善
難消化性デキストリンは、腸内細菌の改善に効果があることが認められており、特定保険用食品(トクホ)の関与成分として許可されています。
難消化性デキストリンは、腸内細菌叢に存在する善玉菌のエサとなるため、腸内環境の改善に効果があります。
腸内環境の改善は、便秘の改善だけでなく、腸疾患の予防やアレルギー抑制作用、腸管免疫の増強などにもつながることが報告されています。
食後血糖値の上昇抑制
難消化性デキストリンは、食事によって上がる血糖値の上昇を抑制する効果も報告されています。
血糖値は、食事に含まれるでんぷんなどが分解されて吸収されることで上昇します。
でんぷんは糖がたくさん連なってできており、吸収される際はブドウ糖(糖1つ)や麦芽糖(糖2つ)などまで小さく分解されて吸収されます。
難消化性デキストリンは、この麦芽糖の消化・吸収を抑えることで、食後の血糖値上昇を抑制する効果があります。
食後中性脂肪値の上昇抑制
難消化性デキストリンは、食後の中性脂肪の上昇も抑制する効果があると報告されています。
血中の中性脂肪は、血糖値と同じように食事に含まれている脂質を吸収することで上昇します。
中性脂肪は、糖質と違いそのまま血液中に吸収されず、カイロミクロンと呼ばれる輸送タンパク質に入ることで吸収されます。
難消化性デキストリンは、このカイロミクロンへの中性脂肪の取り込みの抑制や、取り込み後の血中での中性脂肪の放出抑制効果によって、食後中性脂肪値の上昇を抑制していると言われています。
他にも多くの健康効果が
ここまで紹介した以外にも、難消化性デキストリンには腸内細菌叢の改善、余分な栄養素の吸収抑制をすることにより、ミネラルの吸収促進など多くの健康効果があると言われています。
難消化性デキストリンは安全な成分なのか
難消化性デキストリンはでんぷんを分解して作られた成分で、体内にほとんど吸収されないため、安全な成分であると言えます。
アメリカの機関であるFDA(食品医薬品局)の発表では、摂取量の上限を定める必要のない成分であるとされており、日本でも特定保険用食品の関与成分として認められていることからも、安全な成分であると言えます。
実際、人に対して行われた摂取試験でも、難消化性デキストリンが原因となる変化は見られなかったとされています。
難消化性デキストリンの摂取方法と注意点
難消化性デキストリンは、コンビニやスーパーで売られている食品に用いられているのはもちろん、難消化性デキストリンのみの商品も販売されています。
食品に含まれている場合は量が調整されているため同じ食品ばかりを摂取しない限りは問題ありませんが、難消化性デキストリンを自分で食事に加えて使用する場合は下痢などに注意が必要です。
難消化性デキストリンなどの食物繊維は、過剰摂取による下痢のリスクがあります。
用量を守った使用であれば問題ありませんが、体調によっては副作用が出る可能性もあるため、医師や管理栄養士と相談しながら利用するようにしましょう。
難消化性デキストリンはダイエットにも？
難消化性デキストリンは、体に吸収されないためほとんどカロリーがなく、血糖値や中性脂肪値の上昇を抑える効果があるため、ダイエットに用いる方も多いです。
「難消化性デキストリンのみを摂取すれば痩せる」というわけではありませんが、他のダイエット方法と組み合わせて活用できる成分であると言えます。
難消化性デキストリン商品3選
ナチュラルファイバー
「ナチュラルファイバー」は、難消化性デキストリンが粉状になっている商品です。
水に溶けやすい性質を活かして、飲み物や汁物、お菓子などに入れることができる使い勝手の良さが特徴です。
他にも、1日に必要な食物繊維の約80%が摂れることも人気の理由で、日本人に不足しがちな食物繊維の摂取源となる点もオススメです。
イージーファイバー
「イージーファイバー」は、ナチュラルファイバーと同じく粉状の難消化性デキストリンですが、こちらは1回分ごとの個包装になっています。
毎日量って入れるのが面倒という方にはこちらの商品がオススメです。
また、1回の摂取で、1日に必要な食物繊維の22%と他の商品に比べて少なめなため、初めて難消化性デキストリンを使用するという方にもオススメです。
溶けやすさにこだわった難消化性デキストリン
「溶けやすさにこだわった難消化性デキストリン」は、水への溶けやすさとグルテンフリーにこだわった商品です。
飲み物や汁物に溶かすことで起こる多少の味の変化などが気になる方や、グルテンを避けている方にオススメしたい商品です。
安全な食事がしたいという場合は宅配食がおすすめ
今回の記事をきっかけに、「安全な食事について興味を持った」という方には、「シェフの無添つくりおき」という宅配食サービスがおすすめです。
「シェフの無添つくりおき」は、化学調味料、添加物を一切使わずに一流シェフが手作りしたお惣菜の宅配サービスです。
他の宅配食サービスのほとんどは食品添加物を使用していますが、「シェフの無添つくりおき」は徹底的に無添加にこだわっており、化学調味料も不使用で子どもにも安心して食べてもらうことができます。
他にも、
- ・冷蔵のため味が損なわれていない
- ・毎週特定の曜日に届けてもらえるため生活に合わせやすい
- ・スキップも自由
- ・一回の配送分で30〜70品目の豊富な食材を使用
など多くのメリットがあります。
宅配食サービスは様々ありますが、無添加のものはほとんど無いため、添加物が気になるという方にはぜひ利用してほしいサービスです。
まとめ
難消化性デキストリンの特徴や健康効果、安全性などについて紹介してきました。
難消化性デキストリンは安全性の高い一般食品なので、気にせず摂取しても問題はありません。
ただし、過剰摂取には気をつけて利用するようにしましょう。
（参考文献）
難消化性デキストリンについて
https://www.otsuka.co.jp/health-and-illness/fiber/about/type/dextrin/
この記事を書いた人
友也 中村
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