子どもの食事の栄養バランスとは?手軽につくれる栄養満点ごはん
子どもの食事において、「栄養がちゃんと足りているのかな?」「量はじゅうぶん?」と悩んでいる人も多いはずです。
毎日の食事で栄養バランスがとれた献立を考えるのは簡単ではありません。
一日に必要な栄養や食事の量はどのぐらいでしょうか?子どもの食事を作るうえで知っておきたい献立のポイントや、意識して摂りたい栄養について解説します。
手軽につくれる栄養満点のレシピもご紹介しますので、毎日の食事作りの参考にしてみてくださいね。
栄養バランスのとれた子どもの食事とは?
バランスがいい食事は「一汁二菜」プラスくだものやデザートが基本といわれています。一汁二菜とは、「主食」「汁物」「主菜」「副菜」が組み合わせられた献立です。主食にはごはんやパン、うどんなどの炭水化物、汁物では野菜・海藻・大豆製品(豆腐)などを摂ります。主菜では肉・魚・卵などのたんぱく質、副菜として野菜類を中心としたものを組み合わせましょう。
幼児期(3~5歳)の子どもの食事量目安
3~5歳頃の子どもが一日に必要なエネルギーは1250~1300kcalです。この頃の子どもはムラ食いも多い時期なので、一日の食べる量ではなく、1週間分を平均して調整しましょう。次の表はそれぞれの食材と食べる量の目安です。
食品と1食分の目安量 | |
穀類 | ごはん:こども用茶碗1杯(280g) パン:6枚切り1枚
うどん:2/3玉 |
牛乳・乳製品 | 牛乳:250g(コップ1杯) ヨーグルト:1/2個 |
卵・魚・肉・大豆製品 | 卵:1個 魚:2/3切れ(40g) 肉:30~35g(薄切り肉1.5枚、ひき肉大さじ3)
大豆製品:40~50g(豆腐40g、納豆は大さじ2杯、油揚げは1/2枚) |
野菜類 | 230g(野菜炒め:中皿1杯分) |
果物類 | りんご1/2個、バナナ1.5本 |
五大栄養素
五大栄養素とは、食品そのものに含まれる栄養素のことです。次の5つの栄養素のことで、バランスのよい食事を摂るには欠かせません。
- ・ 炭水化物(糖質)
- ・ 脂質
- ・ ビタミン
- ・ たんぱく質
- ・ ミネラル(カルシウム・鉄・亜鉛・カリウムなど)
これらの五大栄養素を食事の中でまんべんなく摂る必要があります。
それにくわえて、食事バランスガイドで「何を」「どれだけ」食べるといいかを、料理グループごとにチェックしてみましょう。どのような献立にすると、バランスよく栄養が摂れるのかわかりやすくなります。
食事バランスガイド
食事バランスガイドは、栄養素ではなく料理の組み合わせから、食事バランスを見直せます。下の図は、バランスがとれた一日分の料理の量と、組み合わせが示されています。毎日これだけの食事を摂るのはたいへんなので、4日から1週間単位で見直し、バランスよく食事が摂れているといいですね。
食事バランスのコマは、水分がコマの軸になっています。運動をすることによって、コマが安定して回ることを表現しています。
料理グループの数え方
料理のグループごとに1つ、2つ…と数えます。下の表は、料理のグループと、数え方をあらわしています。
主食 | ごはん、パン、めん、パスタ
【1つ】おにぎり1個、食パン1枚 【1.5つ】ごはん1杯(普通盛り) 【2つ】うどん、盛りそば、ラーメン1杯 |
副菜 | 野菜、きのこ、いも、海藻料理
【1つ】野菜サラダ、ほうれんそうのおひたし、具だくさんみそ汁 【2つ】野菜の煮物、野菜炒め |
主菜 | 肉、魚、卵、大豆料理
【1つ】目玉焼き、冷ややっこ(1/3丁) 【2つ】焼き魚(1尾)、さしみ 【3つ】ハンバーグステーキ、豚肉生姜焼き |
牛乳・乳製品 | 【1つ】ヨーグルト(1パック)、プロセスチーズ(1枚) 【2つ】牛乳(200ml) |
くだもの | 【1つ】みかん1個、バナナ1本、りんご半分、果汁100%ジュース(200ml) |
バランスがいい献立にするには、野菜が摂取できる料理選択の工夫をしましょう。
幼児期の子どもに特にたいせつな「鉄分」と「カルシウム」
子どもの食事でとくに意識をして摂りたいのが「鉄分」と「カルシウム」です。子どもの成長に重要な栄養素であるにもかかわらず、ふだんの食事で不足しがちな栄養素です。そのほかにも、食物繊維やたんぱく質、ビタミンも食事で積極的に摂取しましょう。
鉄分
鉄は、体内に取り込んだ酸素を全身に運ぶ大切な役割があります。血液中の赤血球にあるヘモグロビンの材料となって、全身の細胞や組織に酸素を届けます。
鉄が不足すると、からだに酸素が十分に供給できません。貧血は、目まいや頭痛、疲労感、集中力の低下につながります。
鉄には、肉や魚に含まれるヘム鉄と、野菜や豆類、海藻類などに含まれる非ヘム鉄があります。ヘム鉄の方が5~6倍吸収されやすいですが、動物性たんぱく質やビタミンCと組み合わせて摂ることで非ヘム鉄の吸収率も上げられます。
カルシウム
カルシウムは成長期の子どもに、とくに大切な栄養素です。1日に摂りたいカルシウムの量は、700~1,000mgです。骨量が増えるこの時期に、しっかりとカルシウムを摂って強い歯や骨をつくりましょう。
カルシウムは牛乳やチーズなどの乳製品、小魚、大豆製品、海藻などに多く含まれています。これらの食品といっしょにビタミンDを摂取すると、より効率よくカルシウムが吸収できます。ビタミンDが多く含まれる食材は、サケやイワシ、きくらげ、しいたけなどです。
カルシウムが多く含まれる食品
食品名 | 摂取量 | カルシウム量(mg) |
牛乳 | コップ1杯(200g) | 220 |
ヨーグルト | 1パック(100g) | 120 |
プロセスチーズ | 1切れ(20g) | 126 |
小松菜 | 1/4束(70g) | 119 |
水菜 | 1/4束(50g) | 105 |
ひじき | 煮物1食分(10g) | 140 |
木綿豆腐 | 1/2丁 | 180 |
さくらえび | 大さじ1杯 | 100 |
食物繊維
食物繊維は、便秘予防のような整腸効果だけではなく、高血圧の予防、血糖値上昇の抑制、血中コレステロール値を下げるなどの効果があります。
食物繊維が多く含まれる食べ物には、野菜、くだもの、穀類(玄米・ライ麦など)、豆類、いも類、きのこ、海藻があります。とくに、こんにゃく、きくらげ、ひじき、大豆には食物繊維が多く含まれています。
たんぱく質
たんぱく質は、20種類のアミノ酸から構成され、筋肉や臓器、酵素、ホルモンの材料として、からだをつくる重要な役割を担っている栄養素です。たんぱく質が不足すると、筋肉の減少、疲労感、免疫力の低下を引き起こします。
たんぱく質を多く含む食品には、肉、魚介類、大豆製品、卵、乳・乳製品があります。これらの食品は、必須アミノ酸をバランスよく含んでいるため「良質なたんぱく質」と呼ばれます。
ビタミン
ビタミンには、水に溶けやすい水溶性ビタミンと、油に溶けやすい脂溶性ビタミンがあります。水溶性ビタミンは、過剰に摂取したとしても不要な分は尿として排出されますが、脂溶性ビタミンは蓄積されます。過剰摂取に注意しましょう。
幼児期の食事で積極的に摂りたいビタミンは次の4つです。
種類 | 各ビタミンの働きと多く含む食品 |
ビタミンA
(脂溶性ビタミン) |
発育の促進、肌の健康を保つ、のどや鼻などの粘膜に作用して細菌からからだを守るはたらきがある
緑黄色野菜、レバー、うなぎ、チーズ、卵 |
ビタミンD
(脂溶性ビタミン) |
小腸や腎臓でカルシウムとリンの吸収を促し、丈夫な骨をつくるはたらきがある
魚介類(サケ、しらす干し)、卵、きのこ類 |
ビタミンB1
(水溶性ビタミン) |
皮膚や粘膜を健康に保つはたらきや、糖質からエネルギーを産生して、脳神経系のはたらきを正常にする役割も担う
豚肉、レバー、豆類 |
ビタミンB2
(水溶性ビタミン) |
皮膚や粘膜を健康に保つはたらきや、糖質・脂質・たんぱく質をエネルギーに変える役割がある。不足すると、口角炎や口内炎が起こりやすくなる
レバー、うなぎ、納豆、卵、乳製品、葉菜類 |
脂溶性のビタミンは、油といっしょに摂るとからだに吸収されやすくなります。
手軽につくれる栄養満点レシピ
手軽につくれる栄養がたっぷりとれるレシピをご紹介します。プラス1品に、お弁当に、作り置きに、参考にしてみてくださいね。
・小松菜の白和え
鉄分が豊富な小松菜と木綿豆腐をあわせた白和えです。甘めに味つけをすると子どもも食べやすくなります。
・ひじきとそぼろの煮物
鉄分やミネラルが豊富なひじきをひき肉と炒めて甘辛く味つけしています。作り置きにおすすめの副菜です。
・ほんのりカレーの鶏つくね
つなぎに栄養価の高い「おからパウダー」を使っています。お弁当にもぴったりなレシピです。
手軽に栄養が補える、おすすめの栄養補助食品
手軽に栄養が補える栄養補助食品をご紹介します。
おからパウダー
手軽にさまざまな料理に使えるおからパウダーは、生のおからよりも使いやすくて便利です。食物繊維、たんぱく質、鉄分、カルシウムなどの不足しがちな栄養が補えます。
・【WEB限定】みすずコーポレーションおからパウダー 500g×3個
牛乳やヨーグルトにそのままかけたり、小麦粉の代わりとして使用したりできます。
野菜スープ
電子レンジ調理の野菜がたっぷり摂れるスープは、晩ごはんが遅くなった日や、忙しい日の朝食におすすめです。手軽に栄養がしっかりとれるので、ストックしておくと便利です。
・野菜をMOTTOスープ6個セット
国産野菜を使った具だくさんのスープです。電子レンジで温めるだけなので、いつでもすぐに食べられます。
まとめ
幼児期の子どもの食事は、栄養バランスが重要です。ただ、食べムラも多いこの時期には、一日単位ではなく一週間を通してバランスよく栄養が摂れていれば大丈夫です。
一週間の平均で、炭水化物・脂質・たんぱく質・ビタミン・ミネラルがまんべんなく摂れているか、量は足りているかを考えます。バランスガイドなどを参考に献立を立てましょう。不足しがちな栄養は、手軽に摂れるおやつやプラス1の副菜で補えるといいですね。
さまざまな食材をバランスよく摂って、成長期にある子どものからだ作りをサポートし、私たち自身も健康で丈夫なからだを維持しましょう。
栄養バランスが整った食事を毎日考えるのが負担になりそうな方は、思い切って作り置きの宅配サービスを頼ってみるのも手。
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