【保育園栄養士がお伝えする】入園前に知っておきたい子どもの食と2つの大切なこと

もうすぐ新年度がスタートしますね。
仕事復帰や子どもの入園が近づいてきて、ドキドキされている方も多いと思います。

ここでは、あらかじめ知っておくと、園生活がスムーズになりやすいと思うことを、保育園栄養士の視点からお伝えします。

哺乳瓶とミルク

まだ離乳食を始める前の子は、保育園でミルクを飲む生活がスタートします。

保育園では、決まったメーカーの哺乳瓶とミルクを使用していることが多いと思います。中には、「ご自宅でお使いの哺乳瓶をご持参ください」と言われる園もあるかもしれません。

そこで、入園予定先の園では、どのようにミルクを提供してもらえるか、事前に問い合わせて確認しておきましょう。

そして入園までの期間に、家でも少しずつ哺乳瓶でミルクを飲むことに慣らしていきましょう。

 

最初のうちは、哺乳瓶を嫌がって、なかなかうまく飲めないかもしれません。

赤ちゃんにとって口や口周りは、様々な情報をキャッチするため敏感になっている場所です。まずは口周りに触られることに慣れるところからスタートしてみると良いでしょう。

そして子どもの様子を見ながら、ちょっとずつミルクにも慣らしていけるよう、小さなステップから始めてみてくださいね。

離乳食、幼児食での初めて食材

すでに離乳食をスタートしている、あるいは、入園時期に離乳食が始まる予定がある場合は、離乳食用の献立表を保育園から入手して、給食とおやつで使用される食材を確認しましょう。

離乳食が終わってからの入園だったら、幼児食で提供される食材表と、日々の給食献立表を見せてもらってくださいね。

離乳食でも幼児食でも、まだ食べたことのない食材があったら、実際に給食がスタートする前に、家で食べられることを確認しておく必要があります。

初めての食材は家で2~3回食べてみて、アレルギーなどの反応がないと確認することが大切です。

特に気をつけたいのは、卵、牛乳・乳製品、小麦製品といった、乳幼児に多いアレルギー食材です。(食物アレルギーについては、後述します。)

これらを試すときは、子どもの体調が良いときに、1日1品、ごく少量からにしましょう。もしもアレルギー反応などが出たとき、原因を特定しやすく、症状を最小限に留めるためです。そのため、病院にかかりやすい平日の午前中などを選ぶと安心です。

とはいえ、何でも手作りして試していくのは大変!ということもあると思います。そんなときは、市販のベビーフードもうまく活用しましょう。

ベビーフードには、まだ食べさせたことのない食材が複数入っている場合もありますので、原材料の表示を確認してください。

食物アレルギーの心配があったら

園によっては、食べ物を扱うイベントや、日頃から小麦粉粘土遊び、牛乳パックを使った工作、卵・乳製品・小麦を使用したバースデークッキー作りなどの活動をしていることもあります。アレルギーの心配がある場合は、入園前に確認しておきましょう。

食物アレルギーとは、ある食べ物(に含まれる特定の成分)を異物と認識して、体の免疫が過剰に反応してしまう現象のことです。

具体的には以下のような症状があります。

皮膚症状 食後に口や口の中、体の一部または全身が赤くなる、腫れる、ブツブツする
粘膜症状 鼻水が出る、鼻が詰まる、くしゃみが出る
呼吸症状 咳が出たり、息が苦しくなったりする
消化器症状 吐き気、嘔吐、腹痛、下痢
神経症状 頭痛、元気がなくなる、意識がもうろうとしてくる

もしアレルギーの心配があったら、病院に受診して医師に相談しましょう。

病院で特定の食材にアレルギーがあるとわかったら、医師に「生活管理指導表」という書類を書いてもらうことになります。

これは、アレルギーの具体的な症状、生活上の留意点が、医師の判断で書かれるものです。保育園でのアレルギー対応は、この書類をもとに行われます。

実際に症状が出たときは、次の情報を記録しておくと受診の際にも役立ちます。

・何をどのくらい食べたのか

・食べてから症状が出るまでの時間はどのくらいだったか

・どのくらい症状が続いたか

2つの大切なこと

最後に、保育園で子どもたちが安心して生活するために、大切だと感じていることを2つお伝えします。

まず、生活リズムを整えることです。

保育園での子どもたちは、登園後、午前の活動、昼食、お昼寝、おやつ、午後の活動と、一定のリズムで毎日を過ごしています。

子どもが食べてくれない、好き嫌いが多い、といった食に関する困りごとも、この生活リズムが整っていくことで改善に向かうケースも、実は結構あります。

そこで、これから入園生活をスタートされるご予定なら、起床、着替え、朝食、それぞれの時間を意識したシミュレーションや、昼食やお昼寝の時間帯を保育園に合わせて、家でのリズムを少しずつ園に合わせていくことをおすすめします

できるところから少しずつ動いていくと、入園後の生活に、大人も子どもも適応しやすくなりますよ!

もう1つは、家と保育園それぞれでの子どもの様子を、お互いに共有していくことです。

例えば、いつもより寝るのが遅くなってしまった、朝忙しくて朝食が牛乳だけになってしまった、なんてこともあるかと思います。

そんなときでも、きちんと先生へ伝えるようにしましょう。

それによって先生は、子どもにいつもと違う様子が見られたときなどに、その理由を推測して対応しやすくなります。

反対に、保育園から帰宅後、子どもが眠くてぐずっていたら、なんでかな?と疑問に思うでしょう。お迎えの時に先生にその日の様子を聞いておけば、どうしてそうなっているのか、納得しやすいと思います。

入園してからも、こんなこと聞いていいのかな?とためらわず、気になることがったら先生へ相談してくださいね。

まとめ

入園が決まったら、少しずつ園に合わせた生活にシフトしていきましょう。毎日のリズムが整ってくると、子どもも保育園になじみやすくなります。

わからないこと、気になることがあったら、遠慮なく園の先生方に聞いてみてくださいね。きっと親身になって相談に乗ってくださると思います。

皆さんが、親も子も充実した保育園生活を過ごせていけますように。

 

 

 

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