【保育園栄養士がお伝えする】朝食で意識して摂りたい!たんぱく質の話とおすすめの時短メニュー
皆さん、朝食でたんぱく質を摂っていますか?
朝はバタバタしていて、なかなかゆっくり食事をするのは難しいものですよね。
でも、一日の始まりである朝食で、たんぱく質を摂ることは大切です。
ここでは、朝食におけるたんぱく質の大事な役割と、忙しい朝でもたんぱく質が摂りやすい、朝食におすすめのメニューをお伝えします。
朝食でたんぱく質が重要な理由
たんぱく質は、筋肉、臓器、血液、皮膚、髪の毛など、体内のあらゆる組織を作る働きをしています。また、ホルモンや免疫、神経伝達物質の材料にもなり、生命の保持に欠かせない栄養素です。
たんぱく質は、糖や脂肪のように多く摂った分を体に貯めておくことができません。
私たちが食べ物からたんぱく質を取り込むと、体内では筋肉などの体の組織を作るのに、そのたんぱく質を使います。でも、摂り過ぎた分は体の外へ出ていってしまいます。
反対に足りなくなると、筋肉などを取り崩して使ってしまいます。
そのため、筋トレをしている人などは、筋肉の材料となるたんぱく質が、血液中に不足している時間を最小限にするよう気をつけています。
そこで、寝ている間に何も食べていない私たちは、朝にたんぱく質が不足しやすい状態になっているため、朝食で補給することが重要になります。
朝食でたんぱく質を摂りやすくするポイント
ここで、忙しい朝でもたんぱく質が摂りやすくなるポイントを、3つ挙げてみます。
1.手間を省く
限られた時間なので、調理ができるだけ必要ない食材やメニューにして、手間を減らしましょう。
焼くだけ、さっと煮るだけ、温めるだけ、というように、時短しやすい物を用意しておくと、起きてすぐに取りかかりやすいですね。
2.メニューを考える必要をなくす
何を、どうやって食べようか、いちいち考える必要がない状態にしましょう。
例えば、和食なら納豆ごはんと味噌汁、洋食ならトーストとスープ、といったように、基本のパターンを決めておくと、楽になりますよ!基本のパターンがあれば、その日の気分でアレンジすることもできます!
3.使う道具や食器を減らす
朝は、ワンプレート、ワンボウルのメニューがおすすめです。
ごはんやパンの上におかずを乗せたり、具だくさんの汁物におにぎりやパンを添えたりすれば、食べるのも片付けるのもスムーズです。
ワンプレート、ワンボウルにまとめるルールがあると、たんぱく質をどう摂るかを考えやすくなります。
なお、たんぱく質の摂取量は、18~49歳女性では1日約50g、1~2歳は20g、3~5歳は25g、6~7歳は30g、8~9歳は40gが目安となっています(日本人の食事摂取基準2020参照)。
朝食では、この1/3の量は摂るようにしましょう。ママは17g程度、子どもは7~13g程度が目安量になりますね。
朝ごはんで扱いやすい食材と、含まれるたんぱく質の量
(日本食品標準成分表(八訂)増補2023年参照)
10g以上★★★ | サバ缶1/2(75g)15.7g 厚揚げ(100g) 10.7g |
5~10g★★ | 木綿豆腐1/3丁(100g) 7.0g 魚肉ソーセージ1本(60g) 6.9g 豆乳1杯(200g) 7.2g 卵1個(55g、Mサイズ) 6.7g 納豆1パック(40g) 6.6g 牛乳1杯(200g) 6.6g 食パン6枚切1枚(60g) 5.3g 絹豆腐1/3丁(100g) 5.3g |
5g未満★ | スライスチーズ1枚(18g) 4.1g 白米1杯(150g) 3.8g プレーンヨーグルト(100g) 3.7g ピーナッツバター大さじ1 3.1g |
例えば、ママは朝食で★★★★★分くらい、子どもは★★分くらい食べるとクリアになります。
ここからは、朝食におすすめのたんぱく質がたっぷり摂れる、ワンボウルの汁物レシピを2つご紹介します。
だし不要!サバ缶と卵の味噌汁
たんぱく質の豊富なサバ缶を汁ごと使った、だし要らずの味噌汁です。
卵を入れて、さらにたんぱく質量をプラス!旨味も増しておいしくなります。野菜は冷凍の物を使ってもOK!
【材料】(大人2人+子ども1人分)
- サバ缶 1缶
- 卵 2個
- 好みの野菜やきのこ類(ネギ、ほうれん草、キャベツ、しめじなど)適量
- 味噌 小さじ2
- 水 500ml
【作り方】
- 1.鍋に、食べやすい大きさにカットした野菜やきのこ類、サバ缶(汁ごと)、水を入れて中火にかける
- 2.煮立ってきたら、卵を溶きながら回し入れる
- 3.味噌を入れて火から下ろして完成
1人分のたんぱく質量:15.4g※
※材料から、野菜やきのこ類を除いて計算
この味噌汁に、納豆ごはんを添えたら、たんぱく質量はさらに10.4gプラスになります。
(茶碗1杯のごはんに納豆1パックを乗せた場合)
パンに合う!厚揚げとチーズの具だくさんミルクスープ
厚揚げと野菜にチーズを加えた、牛乳仕立てのスープです。
味の決め手になる魚肉ソーセージは、常温で保存できるので、朝食で手軽にたんぱく質が摂れる食材です。
カットにはキッチンバサミを使うと時短になりますね。野菜は冷凍の物でもOK!
【材料】(大人2人+子ども1人分)
- 厚揚げ 200g
- 好みの野菜(玉ねぎ、ブロッコリー、ほうれん草、人参など) 適量
- スライスチーズ 2枚(シュレッドチーズでもOK)
- 魚肉ソーセージ 1本
- ブイヨン 小さじ1
- 水 200ml
- 牛乳 300ml(豆乳でもOK)
- 塩 少々
- こしょう 少々
【作り方】
- 1.鍋に、食べやすい大きさにカットした野菜、厚揚げ、水、顆粒だしを入れて中火にかける
- 2.煮立ったら、カットした魚肉ソーセージ、ちぎったチーズを加え、牛乳を入れる
- 3.塩こしょうで味を整えて完成
1人分のたんぱく質量:15.1g※
※材料から、野菜やきのこ類を除いて計算
牛乳を豆乳に変えると、たんぱく質量は0.6gプラスに!
さらに、このスープにピーナッツバタートーストを添えたら、8.4gプラスになります。
(6枚切り食パン1枚にピーナッツバター大さじ1を塗った場合)
まとめ
朝食でたんぱく質をしっかり摂るには、できるだけ扱いやすい食材で手間をかけないメニューを選ぶことがポイントになります。
前日の夕食の残りや作り置きおかずにプラスするだけなら、もっと楽になりますね!
忙しい朝でも、たんぱく質を意識的に摂って、親子で元気に1日をスタートさせてください!
栄養バランスが整った食事を毎日考えるのが負担になりそうな方は、思い切って作り置きの宅配サービスを頼ってみるのも手。
添加物不使用のお惣菜を週替わりでご自宅にお届けする「シェフの無添つくりおき」です。
定番メニューから普段自分では作らないものまで、新しい食体験のツールとしてもご活用いただけます。
献立作成から調理までの、食事にまつわるストレスをフリーに。
家族のために安心できる添加物不使用の食事を選ぶことで、罪悪感からも解放してくれます。
お子様にも安心してお召し上がりいただけます。
ぜひこの機会にお試しください。