【保育園栄養士がお伝えする】子どもの食べる力を育む食器類選びのポイント

新年度が始まって3ヶ月。

保育園では、先生やお友達と遊べるようになったり、お昼寝ができるようになったりと、入園当初では想像もできなかったような変化が見られるようになる頃。

実際に「うちでは自分から食べようとしないのに、園では自分で食べているって本当ですか?」と園を利用されている方が驚かれることがあります。

どういった食器類を使うか、どんな環境で食事するかは、子どもの食べる力を引き出すのに影響しやすいものです。

子どもが自分で食べようとする意欲を、できるだけ尊重してあげられるようにしたいですよね!

ここでは、子どもの食べる力を育む、食器類や環境を選ぶポイントについて、保育園でも使っている物をもとにお伝えします。

形と重さがちょうどいい、基本の3食器

1.ご飯茶碗

子ども用のご飯茶碗は、軽くて割れない素材がいいな、と思われるかもしれません。

でも、子どもが自分で食べる力を育てる観点からは、適度な重さがあるものをおすすめします。

適度な重さがあると、まだ片手で持ち上げて食べられない時期でも、スプーンですくおうとした時にお碗が動きづらく安定します。

サイズは、子どもの片手に乗るくらいの大きさが目安です。

保育園では、直径10cmほどの、壊れにくい強化磁器を使っています。

積み重ねられるスタッキングタイプ、電子レンジにもかけられるので、おうちでも使い勝手が良いと思います。

2,おかず皿

おかず皿は、縁(へり)があり、口が広がっていないものがおすすめです。

平らだと、食べ物を捉えづらいので、端っこまで追いかけたまま、お皿から落ちてしまいがち。その点、縁(へり)があると、壁のようになって食べ物がストップしやすいので、子どもが食べ物をつまんだり、スプーンやフォークで捉えたりしやすくなります。

また、縁があった方がお皿を押さえやすいので、利き手と反対の手を添える動きにつながりやすくなりますよ!

3.汁椀

汁椀は、子どもの両手で持ち上げやすい、直径10cm、高さ5~6cmくらいが目安になります。

お玉1杯分(約100ml)の汁物がちょうど8分目に入るくらいのサイズです。

食洗機対応の素材も多くあるので、表示を確認して選びましょう。

はじめは大人が手を添えながら、自分の両手でお椀を持ち、少しずつ傾けて汁を飲む、という所作を習得していけるといいですね!

食べる力をサポートする、スプーンとフォーク

子ども用のスプーンとフォークも、素材や形、大きさなどが食べやすさに影響してきます。

洗浄がしやすく衛生的に保つためにも、素材はステンレス製がおすすめです。

口に入る部分の先端は、幅やくぼみの深さ、厚みが子どもに合っているかどうか、持ち手部分は、子どもが握りやすい太さと長さかどうか、といった点で選びましょう。

「エジソンママ フォーク&スプーン」は、離乳食を終えた頃から3歳頃になっても使えます。

先が四角くて平らなスプーンは、お皿の底にフィットしやすく、縁(へり)に沿わせて、食べ物をすくい上げやすい形状になっています。

フォークは、先割れた部分が真っ直ぐではなく、食べ物が引っかかりやすい形になっています。

どちらもステンレス製で、置いた時は口に入る部分が宙に浮くデザインになっていて、

食べ途中に机に置いても汚れないのも特徴的です。

子どもの目線で選びたい、食事用エプロン

食事用エプロンには、食べこぼした物を受け止めてくれる、大きなポケットが前に付いている物が一般的です。

中には、水分もキャッチしてくれる、シリコン製のエプロンがあります。洗い流せるので、扱いやすさは抜群です。

でも、このタイプのエプロンだと、子どもの手元が隠れ、食べ物と自分の口の距離感もつかみづらくなってしまいます。

実際に、エプロンを変えただけで、なかなか手を出さなかった子が自分で食べるようになったり、途中で食べ物を落としてしまうことが多かった子が、自分の口元へ運べるようになったりする変化は、保育園でも見られていました。

まだ食べることを練習している時期の子どもには、できるだけ視界を遮らず、付けていても気にならない形状のエプロンがおすすめです。

使用後は、洗って乾かす必要があるので、洗い替えを数枚用意しておきましょう。

家と外出時、使い分けたいコップとマグ

マグ容器は、振り回したり倒したりしてもこぼれないので、とても便利ですよね。

でも、子どもが自分の手でつかみ、しっかりと握り、口へ運び、傾けて飲む、という一連の流れを身につけるのには、実はコップの方が向いています。

それぞれの利点を活かしつつ、持ち運んで使いたい時にはマグ、家にいる時はコップ、というように、使い分けられると良いと思います。

子ども用のコップに、割れにくくて持ちやすい「つよいこグラス」があります。

強化加工がされていて、子どもが握った時に小さな手にフィットするよう、くぼみのあるデザインになっています。

SサイズとMサイズがあり、それぞれ8分目まで注ぐと100mlから150mlくらいと、子どもにちょうどよい容量です。

透明で中身が見えやすく、子ども自身が傾け具合を調節しやすいのも特長です。

保育園では、シリコンのマグだと飲み口を噛みやすかった子が、このコップではグラスの縁(ふち)をしっかりと唇で捉え、こぼさず上手に飲めるようになりました。

まとめ

子どもたちは、日々、食べる練習をしています。

物の大きさ、重さ、厚さなどに合わせて、持ち方や扱い方を工夫できるようになるには、経験を積み重ねることが必要になります。

子どもの食器類は、子どもが自分で食べようとする力を育てられるかどうか、という視点で選びましょう。

なお、ほかの記事でも、子どもの食べる力を育むことについて書いています。良かったら読んでみてくださいね。

 

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