PTAの現状と未来:効率化で負担を軽減する方法
PTAは長年にわたり、教育現場と家庭を結ぶ大切な役割を果たしてきましたが、時代の変化とともに新たな課題が浮上しています。
そもそもPTA(Parent-Teacher Association:保護者と教師の会)とは、学校と家庭が協力して子どもの成長を支えるために活動する組織です。
しかし近年、共働き世帯の増加や少子化に伴いその活動内容に負担を感じる保護者も増えてきました。
その結果、PTAの役割についてもさまざまな課題が指摘されています。
この記事では、PTAの現状と課題、さらには改善事例や今後の展望について解説し、保護者が直面する問題と解決策を探っていきます。
<目次>
PTAの目的とは?役割と現状を簡単におさらい
PTAの主な目的は、学校と家庭の橋渡しを行い子どもたちが健全に成長できるようサポートしていくことです。
具体的には
- 学校行事の支援
- 教育環境の改善
- 保護者と教師の交流促進
- 保護者同士や地域とのつながり
などが挙げられます。
一方で、近年のPTA活動には大きな変化が見られるようになりました。
少子化や核家族化が進む中、PTA活動に参加できる保護者の数が減少しているのです。
共働き世帯の増加もあり、活動に割ける時間やエネルギーが限られていることも問題に。
そのため、従来のPTA活動の在り方が見直される場面が増えてきています。
負担がストレスに!PTA活動の課題
多くの保護者が感じるのは、PTA活動に参加することが「負担」であるということ。
少子化に伴い会員数が減少傾向の学校も多く、運営の難しさや活動に対する効率性を問う声もあります。
ここからは、PTA活動に見られる変化や課題について解説していきます。
PTA活動を負担に感じる世帯が増加
PTA活動は、会議やイベントの企画、学校の掃除や備品の手配など、多岐にわたる業務を含んでいます。
これらはボランティアであるにもかかわらず労力がかかることから、参加者が限られた時間の中で大きな負担を抱えてしまうもの。
共働き世帯が増えている今、PTA活動にまで時間を充てる余裕がないと感じている人も多く、より負担を感じる原因となっています。
また過去の内容を引き継ぎそのままの状態で運営しているところも少なくありません。
こうした実態にストレスを感じる人がいるのも事実です。
加入率の減少と運営の難しさ
少子化に伴うPTA会員数の減少は全国的にも顕著です。
その結果、PTAの役員や委員を引き受ける人が不足するという事態が出てきます。
同じ保護者が毎年役員を務めざるを得ない状況が生まれているところもあるでしょう。
また、負担が特定の保護者に偏ることで役員の辞退や退会が増え、さらに活動が困難になるという悪循環が生じることも。
運営をしていくのが難しくなっているという現状があります。
活動内容への透明性と効率性の問題
PTA活動においては、時に「何をしているのかよく分からない」「会議が無駄に長い」などといった批判が出ることも。
透明性や効率性が欠如していることが、保護者のモチベーションを低下させる一因にもなっています。
例えば、重要な議題が曖昧なまま長時間行われたり、役割分担が不明確なまま進行したり、保護者にとって非効率的と感じられる場面が多いのも原因でしょう。
時代に合わないと感じる人が増加
近年では、保護者のPTAに対する考え方も変化してきています。
慣例のように引き継がれてきた活動内容に対し「時代に合わない」と感じている人が多いのも事実。
また仕事と家庭の両立が厳しく、PTA活動に時間を割く余裕がない人も多いでしょう。
こうしたことにより参加率は低下しPTA活動の運営もますます難しくなります。
そうなれば他の人に負担が集中してしまい、まさに悪循環に陥ってしまうのです。
PTAは必要ない?保護者が直面している問題点
保護者がよく挙げるPTA活動における問題には、さまざまなものがあります。
例えば、次の4つは顕著な問題と言えるでしょう。
- 時間的負担
- 責任の集中
- 心理的負担
- 社会的評価の変化
PTA活動が平日や週末に行われる場合、共働き世帯やシングルペアレント家庭は参加自体が難しいと感じる人も多いようです。
そのような中、無理をして出席すれば大きな負担となるのは明らかですね。
「本当に必要なの?」「業務委託ではダメなの?」という疑問を抱いている保護者もいます。
また本来ボランティア活動であるはずのPTA活動が「強制的」と感じている人もおり、不満の声があるのも事実。
他の保護者とのコミュニケーションや学校行事などの対応に追われ心理的負担も増大します。
また、役員を引き受けたくない保護者同士の駆け引きもストレスを増加させる要因でしょう。
引き受けたくない保護者にお願いをする立場となっている人にも、同じことが言えます。
これまでと同様の運営では、負担に感じる保護者の声は今後も膨らみ続けるでしょう。
時代とともにPTAのあり方を議論していくことが、今求められているのです。
PTA活動の改善事例:効率化のためのアイデア
これまでのPTA活動を見直し、改善したり効率化させたりと、従来の活動から変化をしてきたところもあります。
時間の制約を軽減するために会議はオンラインで行うところも出てきました。
その他、役割分担の見直しや参加のハードルを下げるなど、忙しい子育て世帯に配慮した形へと変化する流れもあります。
ここでは、PTA活動の改善事例や効率化のためのアイデアを見ていきましょう。
オンライン会議の導入で負担減
デジタル技術の進歩やコロナ禍を機に、日本全国でオンライン会議の導入が急速に普及しました。
PTA活動における会議も同様に、オンライン会議へ移行したところもあります。
学校まで足を運ぶ必要がなくなり時間の制約が大幅に軽減されるため、保護者の参加ハードルを下げる手段となっています。
役割分担の見直しや活動自体を廃止
これまでのタスクを見直し、必要最低限のものだけに絞るなど改善を試みるところも。
時代とともに必要なPTA活動の中身は変化します。
不必要な役割分担は、廃止を検討するのも一つの方法です。
わたしも子どもの学校でPTA活動に参加した経験がありますが、正直ムダに感じる役割分担がいくつもありました。
一方で、近隣の小学校ではここ数年でPTAが廃止となったところも数校あります。
PTAが廃止された小学校に子どもが通っている友人は「なくても特に問題を感じない。むしろほっとしている。」と感想を述べていました。
完全ボランティア制に変更したり外部委託にしたりと、その形態はさまざまですが、PTAから別の組織へと変わるといった流れは、今後さらに増えていくでしょう。
柔軟な参加形態の導入
従来、PTA活動は参加が「必須」とされてきたことが多かったため、保護者にとってプレッシャーが大きいものでした。
しかし近年、イベントや会合にどうしても参加できない場合は後日資料のみを確認したり会議内容を共有したりと臨機応変に対応しているところも増えてきました。
参加のハードルを下げる取り組みが行われているケースも増加しているのです。
PTAは強制と感じている人が多数!今度の展望とあり方
小学生の子どもを持つ人を対象にしたインターネットによるアンケート調査では、「PTA活動についてどう思いますか?」という質問に対し、
・強制は辞めて欲しい
・外部委託などするべき
・活動内容が時代にあっていない
などの結果が出ています。
SHUFUFU「学校のPTA役員についてどう思う?保護者200人に調査!3位「時代にあっていない」2位「外部委託するべき」1位は?」
こうした内容から、子育て世帯の保護者は効率的かつ実用的な活動を求めていることが見て取れます。
また、無駄な時間や労力を削減したいという思いもあるでしょう。
多様なニーズに対応できるよう柔軟な活動内容を考え運営していくことが、今後の課題に対する考えとして大切です。
まとめ
PTA活動は、参加率の低下や負担の偏り、透明性の問題など多くの課題が存在します。
これらの問題を解決していくためには、効率化や柔軟な形での参加方法の導入が必要です。
保護者としてできることは、まず改善案を提出することから始まります。
他校の成功事例を参考にするなどしていけば、具体性も出て新しいPTAの形が見えてくるでしょう。
保護者の意識や社会の変化に対応したPTAのあり方を模索し、地域との連携を深めていくことも大切。
時代の変化に対応しながらその活動内容を見直すことは、当事者だからこそできることです。
負担の少ないPTAのあり方を考えていくことで、保護者にとっても参加しやすい活動が実現できるでしょう。
子どもを取り巻く社会状況は目まぐるしく変化していきます。
さまざまな事態に対応できるには、日頃から無理をしすぎず心に余裕を持つことも大事。
そんなときは、思い切って作り置きの宅配サービスを頼ってみるのも手。
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