食育におすすめ!管理栄養士が保育園で実際に行った、子どもに食べさせたい旬の食材をわかりやすく解説

食育とは、正しい食習慣を身につけるためにさまざまな角度から食べ物について触れたり、学んだりすることです。幼い頃からの食習慣は、将来の食習慣に大きく影響します。

だからといって、特別なことをする必要はありません。
日常で何気なく行なっている食材選び、料理、食卓を囲む…普段の行動も子どもにとって立派な食育です。

今回は食育におすすめな子どもに食べさせたい旬の食材や食育方法について、詳しく解説します。

 

なぜ旬の食材を食べさせたほうがいいの?

旬の食材には、以下のようなメリットがあります。

  • ・他の季節と比べて風味が豊か
  • ・旨みが強い
  • ・栄養価が高い
  • ・安価
  • ・身体をととのえてくれる

旬の食材は必要以上に味付けしなくてもおいしいので体にもよく、たくさんの量が収穫されるので出回る数が多く、価格も下がりやすいので経済的にも優れています。

さらに、旬の食材には私たちの身体をととのえる役目も果たしてくれます。

例えば春に旬を迎えるふき。
独特の苦味が、寒い時期に蓄えた老廃物を排出してくれる働きがあります。

このように旬の食材はいいことばかりなので、積極的に選ぶことをおすすめします。

 

そもそも食育って?

食育とは、生涯にわたって心も身体も健康で、質の高い生活を送るために「食」について考え、健全な食生活を実践できる力を育むことです。

農林水産省では6月は食育月間とし、かつ毎月19日は「食育の日」として定められています。
これは平成17年6月に食育基本法が成立したことや、食育の「育(いく)」が「19」を連想させることなどから由来しています。

「食育」というとなんとなく仰々しい感じがしますが、普段から食材について話をする。くらいの感覚でOK。

「今日は〇〇ちゃんがスーパーで選んでくれた魚を料理するよ〜」とか「この魚はこのあたりで獲れたんだって〜」など自然と話題にすれば良いのです。

今は小さくても小学生くらいになれば友だちとお出かけに行ってごはんを食べることもあります。
そんな時にジャンクフードばかり選ぶのか、そうでないのかが将来の食行動を大きく左右します。

出典:農林水産省「私たちが育む食と未来」

 

季節別!子どもに食べさせたい旬の食材と実際に行った食育を紹介

ここからは旬の食材と、保育園で実践した食育活動を紹介します。

年齢ごとにできることは変わりますが、参考にしてみてください。

 

【春】子どもに食べさせたい旬の食材

春に旬を迎える食材には、レタス・キャベツ・新玉ねぎ・アスパラガス・そら豆・さやえんどうなどがあります。

実際に保育園でおこなったのは、例えばキャベツとレタスを使った食育。
それぞれを丸ごと観察して触れてから葉っぱを細かくちぎったり、それを給食の時間で食べ比べてみたりしました。

簡単なので0歳の子どもでも楽しく参加できますよ。
さらに年齢が上の子なら、半分に切って中を観察したり、絵を書いたりと活動の幅を広げます。

 

【夏】子どもに食べさせたい旬の食材

夏に旬を迎える食材には、なす・きゅうり・トマト・ピーマン・ゴーヤ・とうもろこし・オクラなどがあります。

実際に保育園では、例えばとうもろこしの皮むきや、夏野菜の断面を使ったスタンプ、栽培などを行いました。

なんとなく苦手な野菜も、種から育てると成長の過程をずっとみられるので興味がわき、給食に出ると食べてみようかなとチャレンジしてくれることもありますよ。

 

【秋】子どもに食べさせたい旬の食材

秋に旬を迎える食材には、さつまいも・れんこん・しいたけ・ぶなしめじ・まいたけなどがあります。

実際に保育園では、さまざまな種類のきのこに触れて香りを楽しんで割いてみたり、芋掘り体験をして獲ったさつまいもを使ってスイートポテトを一緒に作ったりしました。

体験と結びつけて、実際に食べることで大切さやありがたさなどの社会経験にも繋がります。

 

【冬】子どもに食べさせたい旬の食材

冬に旬を迎える食材には、ほうれん草・小松菜・白菜・オレンジ・レモンなどがあります。

実際に保育園では、オレンジやレモンを含めた柑橘類を集めて香りや断面を観察したり、絵を描いてもらったりしました。
あとは聖護院大根、青首大根、紅大根、二十日大根など同じ大根のさまざまな種類を用意し、全部仲間であることを伝えたりしました。

 

子どもが食材に興味を持つための工夫

普段の食事から何気なく食材について話題に出したり、一緒に買い物に行ったり、興味があれば水洗いなどお手伝いをしてもらったり…

食育は普段行っていることの一部を教えていくこと。
子どもがやりたいことを近くで見守ること。

これだけで十分です。

だから、「何か伝えて響くようなこと言わなきゃ、あれもこれも用意しなきゃ」などと考える必要は全くありません。

子どもにとっては毎日が新しい食材や料理との出会いです。
それが良い経験になるか、悪い経験として記憶されるかは普段の食生活が関わっていきます。

基本の食事はしっかりと!
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普段親が作らない食材や味付けなど、新たな発見や経験ができるのも特徴。
お料理を電子レンジで温めている間、お野菜は何色に変わるかな?など声かけをしてみてください。

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