産後の食事作りに!必要な栄養とおすすめレシピ本4選

産後ママは、出産後の体を回復させるのと同時に、赤ちゃんのお世話をするための十分な体力をつける必要があります。そのため、栄養源となる毎日の食事はとても大切な役割をします。

「じゃあ、いったいどんなものを食べたらいいの?」
「栄養のことなんて、細かく考える余裕がないです!」

そんな声が聞こえてきそうですが……その気持ち、よくわかります!

筆者は、里帰り出産をせず、両親・義両親ともに遠方に住んでいたため、産後の食事は自分で準備しなければいけませんでした。自分のことだけでなく、食べたもので母乳が作られると考えると「栄養を考えた食事をしなくては!」と、プレッシャーに感じたのを覚えています。

SNSなどでも妊娠から産後の食事についての情報が多く発信されていますが、赤ちゃん第一の暮らしの中でゆっくりと検索する時間も体力もなかった筆者は、産後の食事について書かれたレシピ本を頼ることに。

産後に特化したレシピ本であれば、必要な栄養素がしっかり摂取できる食事メニューが用意できます。

この記事では、産後の食事で気を付けたいことや、体を整える食事についてにふれ、最後に筆者が参考にしたレシピ本や、ネットのクチコミで話題のレシピ本など、4冊をピックアップしました。

母体も、赤ちゃんも健康になれる食事を目指す方は、ぜひ最後までご覧ください。

 

産後の食事は何に気をつけるべき?

産後のママの体はたくさんの栄養を必要としています。妊娠期は定期検診などで食事面の指導を受ける機会が多くありますが、産後はそういった機会も減りますので、ママ自身が気を付けなければいけません。夫や他の家族が食事を作る場合でも、食べたいものを作るのではなく、摂るべき栄養を意識してもらいましょう。

 

産後の食事で大切にしたいこと

産後の食事で大切にしたいのが、以下の3点です。

  • 出産で消耗した体力を回復させる
  • 母乳のために血液を作る
  • 筋力を元に戻す

これらを意識した、栄養バランスのとれた食事内容にしましょう。

産後の体はエストロゲンというホルモンが減少し、コレステロール値が上がりやすい状態になっています。コレステロール値は脂質の摂りすぎによって上昇しますので、脂質・油分・糖分が少ない和食を中心とした食事内容にするのが理想的です。

 

産後に避けたい食材や飲み物

産後に必要な栄養素がある一方で、避けた方が良い食品や飲み物があります。

  • ファストフードやインスタント食品
  • アルコール(お酒)
  • カフェイン

ファストフードやインスタント食品は手軽に用意できますが、糖質・脂質が高いものが多いため、食べ過ぎはNG。
アルコールは、母乳を通して赤ちゃんの成長に影響が出てしまうので避けてください。カフェインが多く含まれているものも、母乳を通して赤ちゃんに入ってしまいます。赤ちゃんがカフェインを摂取すると、興奮状態になり眠れなくなることもあります。

 

産後の体を整える食事

産後の食事の基本は、五大栄養素である炭水化物・タンパク質・ビタミン・ミネラル・脂質のうち脂質以外を、非妊娠時よりも多く摂ることを意識します。

一日の必要エネルギーは、母乳育児中であれば非妊娠時の+350kcalが必要です。19~29歳の場合は、一日2,300kcal。30~49歳の場合は、一日2,350kcalを目安にしてください。

その他、産後のママが悩まされることの多い症状別で詳しく見ていきましょう。

 

疲労・エネルギー不足

睡眠不足や赤ちゃんのお世話で、疲れがとれないママが多いようです。疲労回復には、エネルギーとなる炭水化物の摂取が必要です。

ここで注意したいのが、産後すぐに体型を戻そうとして、炭水化物を摂らない、という行為です。3食すべてにごはんやうどんを食べましょう。一日の摂取カロリーのうち、半分は炭水化物にあてることを意識してください。

 

むくみ

むくみの原因となる塩分は控えましょう。産院などで出てくる食事も塩分が抑えられた優しい味付けが中心です。塩は、しょうゆ・味噌などの調味料にも含まれているため、知らぬ間に多く摂ってしまいがち。味付けは調味料に頼るよりも、だしやハーブなどの香辛料で変化をつけるのをおススメします。

 

便秘

順調なお通じに大切なのは、食物繊維と水分です。食物繊維には水溶性食物繊維と、不溶性食物繊維の2つがあり、どちらもバランスよく摂りましょう。

水溶性食物繊維 便を柔らかくする

善玉菌を増やす

わかめ、ひじき、のり、もずく
不溶性食物繊維 便の量を増やす

大腸の動きをよくする

イモ類(さつまいも、じゃがいも、里芋など)

キノコ類(しいたけ、しめじ、えのきなど)

食物繊維とともに水分を摂らなければ、かえって便秘を引き起こす可能性があります。水分といっても、珈琲や紅茶、ジュースではなく、「水」を1日2リットルを目安にしっかり飲みましょう。体を冷やさないように、常温の水か白湯がおすすめです。

 

貧血

母乳育児中のママの体は、母乳の元となる血液をつくるために、大量の鉄分が必要です。鉄分が足りていないと貧血を引き起こしてしまうため、食事から摂取しましょう。

母乳の元となる血液を作るために多くのエネルギーを消費しますが「エネルギーを使うから、たくさん食べてもOK」ということではありません。鉄分が多く含まれた食品を適量いただくようにしてください。

鉄を多く含む食品には以下のようなものがあります。一食あたりの鉄含有量の多い順に並べてありますので、参考にしてくださいね。

動物性食品 植物性食品
あさりの缶詰(水煮) がんもどき
豚レバー ピュアココア
しじみ 豆乳
鶏レバー 生揚げ
コンビーフ 小松菜(ゆで)

 

抜け毛

産後の抜け毛でお悩みの人は多いようです。抜け毛の原因は栄養不足だけでなく、ストレスなども影響すると言われていますが、食事によって少しずつ改善も可能です。

抜け毛対策には良質なタンパク質が効果的。良質なタンパク質とは、体内で作れない必須アミノ酸をバランス良く含んでいるタンパク質のことをいい、「アミノ酸スコアが高い」といいます。アミノ酸スコア(100が満点)の高い順に記載しました。

動物性食品 アミノ酸スコア 植物性食品 アミノ酸スコア
鶏肉 100 そば粉 100
牛肉 100 大豆 100
豚肉 100 玄米 64
牛乳 100 精白米 61
鶏卵 100 小麦 42

 

産後の食事に!オススメレシピ本4選

産後に摂るべき栄養についてふれてきましたが、どれをどう組み合わせたら「バランスの良い食事」が出来上がるのか、わかりにくいですよね。栄養計算などができる時間の余裕もないと感じる人もいるのではないでしょうか。

そんな時は栄養バランスや産後のお悩みについてしっかりと考えられたレシピ本を参考にしましょう。

 

さめじまボンディングクリニック すっきり元気! 産後ごはん―おっぱいが出る! 冷え・便秘・貧血解消! 肌&髪ツヤツヤ! ダイエットにもピッタリ!!

埼玉県にある人気産院「さめじまボンディングクリニック」監修。入院中に提供される食事のレシピが監修されています。

  • 体調を整えること
  • 元気になること
  • 良い母乳が出ること

これら3つにこだわって考えられた優しい味付けの和食メニューが基本となっており、「母乳が出にくい」「便秘解消したい」などの産後によくある悩み別のレシピや、嬉しいデザートメニューまで載っています。筆者は母乳にいいハーブ・フェンネルが入ったパン「おっぱん」を育休中の楽しみにしていました!

参考:さめじまボンディングクリニック

管理栄養士さんが考えた 妊娠・授乳中の気になる症状改善レシピ200

妊娠中から産後の授乳期まで長く参考にできるレシピ本。管理栄養士として20年以上活躍されている岡本正子さんが、ママと赤ちゃんのデリケートな心と体のために考えた一冊です

本書は2009年に刊行した「おいしい症状別レシピ 妊娠&授乳中のごはん150」の増補改訂版となっています。ロングセラーの人気レシピ本がさらに充実!一回の食事のうち、一品はこちらのレシピ本から、という使い方をされている人もいるようです。

妊娠・授乳中に食べたい和食: 赤ちゃんが元気に育つ

東京都中野区にある松が丘助産院の野菜たっぷりの和食レシピ本。砂糖やみりんでの甘味付けをせず、油も極力使わないのが本書のポイントです。食材本来の甘味・うま味を活かした味付けは、ママだけでなく、家族全員の健康に貢献してくれそうですね。

難しい調理法はなく、簡単に作れるものばかりなので、パパも参考にしやすいレシピ本です。まずは一品、食事に取り入れてみてください。

自炊がやる気ゼロでも作れちゃう! 頑張らないレンチンごはん

筆者が実際に育休中に参考にしたのが、大人気料理系YouTuberエプロンさんのレンチンレシピです。本書は「産後用」ではありませんが、家事をする時間や気力がまったくない中でも「レンジ調理のみ」ならば、自炊もできそうですよね。手のかかる赤ちゃんを見ているなか、ささっとご飯を作りたいという人にもぴったりです。家事に不慣れな旦那さんでも、手軽に作れる内容なので、食事作りのハードルが下がるのではないでしょうか?

【まとめ】産後の食事レシピ本を紹介しました

産後は、とにかくママの体を回復させることが一番。母乳で育つ赤ちゃんのためにも、3食の食事からしっかりと必要な栄養をとることが大切です。

何を食べたらいいか、などの情報はインターネットなどで溢れていますが、産後の食事が網羅されたレシピ本を参考にすることで、必要な栄養素をしっかり&おいしく作れます。「作る気力が……」という方には、レンジ調理でさっと作れるレシピ本もおすすめですよ。

栄養たっぷりの毎日の食事で、産後ママと赤ちゃんの心と体を健やかに整えてくださいね。

 

とはいえ、新生児や乳児のお世話をしていると、つい大人の食事まで手が回らないことも多々あります。
そんなときは、思い切って作り置きの宅配サービスを頼ってみるのも手。

添加物不使用のお惣菜を週替わりでご自宅にお届けする「シェフの無添つくりおき」です。
定番メニューから普段自分では作らないものまで、新しい食体験のツールとしてもご活用いただけます。

献立作成から調理までの、食事にまつわるストレスをフリーに。
家族のために安心できる添加物不使用の食事を選ぶことで、罪悪感からも解放してくれます。

お子様にも安心してお召し上がりいただけるので、離乳食が終わった後はお子様といっしょに食べられるのでおすすめです。
ぜひこの機会にお試しください。

シェフの無添つくりおき公式サイト