【ママたちの調理実習】保育園給食なら食べてくれる子どもに!おうちで再現できる簡単給食メニュー

普段、保育園栄養士として保護者とお話ししている中で、

うちのごはんのメニューはマンネリ化しちゃって・・・。子どもの食事がワンパターンになってしまう。どういうメニューだったら子どもが食べるのか知りたい!子どもが実際に食べた給食を、うちでも再現したい!

といった声を受けるようになりました。

子どもに偏食や食べムラがあると、子どもが食べてくれるメニューを選びがちのようです。でも、本当はいろいろなものを食べてもらいたいと思っています。

そこで先日、子どもたちに人気の給食メニューを一緒に作る、保護者向けの講座を実施しました。

参加者からは、「ちょっとした工夫で、子どもも食べやすくなるんですね!」「うちでも作りやすいメニューだったので、さっそく作ってみました!」といった感想をいただいています。

今回は、その時にママたちと一緒に作った、子どもごはんの内容と作り方のポイントについてお伝えします。

 

主菜:骨なしで楽ラク!子どもとシェアしやすい魚料理

骨抜き冷凍赤魚の塩こうじ漬け焼き

【材料】(作りやすい分量)

  • 赤魚 半身2切(※)
  • 塩こうじ 大さじ2
  • 酒 大さじ2
  • みりん 大さじ2

※赤魚は体が赤い魚の総称で、白身魚の一種。鯛に似ていますが、値段が手頃なので日常使いしやすい魚です。

【作り方】

  • 1.魚を自然解凍する
  • 2.ポリ袋に入れ、酒、みりん、塩こうじを加えてもみこんでおく
  • 3.2をフライパンに並べ、フタをして、弱火で両面を焼く(※)

※テフロン加工などされていないフライパンなら、油をひいてから焼いてください。

魚の脂と塩こうじのうま味で、園児に人気の魚メニューです。ふっくらと軟らかく仕上がるので、まだ歯が生えそろっていない子でも食べやすいですよ!鮭やカレイなどでも作れます。
皮もやわらかくなりますが、気になるようでしたら、子どもには取り除いてあげましょう。

魚料理を子どもに食べさせたいなと思っていても、匂いや骨があって扱いにくいから敬遠される方もいらっしゃると思います。
でも、骨抜きの冷凍切り身(無塩)なら、子どもたちが食べやすく、調理もしやすいのでおすすめです!

骨抜きの冷凍切り身(無塩)のメリット

1.小骨を取る手間が省ける(※)

2.常備しやすく、使いたい分だけ調理することができる

3.塩味がついていないので、自分で好きな調味料を使って濃さも調整できる

※まれに小骨が残っている場合があるため、気をつけて見る必要はあります。

なお、お肉を使った保育園で人気のメニューなど、時短でできる作り置きおかずレシピについては、こちらの記事でご紹介しています。

副菜:旨味をできるだけ逃さない、野菜おかずのコツ

ブロッコリーのごま和え

【材料】(作りやすい分量)

  • ブロッコリー       1株
  • 人参                       1/2本
  • ★ツナ缶              1缶
  • ★すりごま            大さじ2
  • ★ねりごま            大さじ1
  • ★醤油こうじ        小さじ2
  • ★甘酒            小さじ2
  • 水               1/2カップ
  • 塩              ふたつまみ

【作り方】

  • 1.ボウルに、★の調味料を混ぜておく
  • 2.ブロッコリーはよく洗い、茎と穂先を分けて食べやすい大きさ、人参は洗って皮をむき、2cmくらいの短冊に切る
  • 3.鍋にブロッコリー、人参の順に入れて、水、塩を入れ、フタをして中火、蒸し煮にする
  • 4.鍋ザルにあげて、合わせておいた調味料にからめる

野菜が苦手な子には、うま味の強い食材で和えると食べやすくなります。

中でもおすすめは、ツナ×ごまの組み合わせ

野菜は食べやすい大きさにカットしたら、少ない水と塩少々を入れて、フタ付きの鍋で蒸すように加熱することで、うま味が逃げにくく、美味しく仕上がります

汁物:海藻やきのこは、細かく刻んで食べやすく!

わかめとしめじの味噌汁

【材料】(作りやすい分量)

  • えのき            1/2袋
  • しめじ            1/2袋
  • わかめ            小さじ2くらい
  • 玉ねぎ             1/2個
  • だしパック         1個
  • 水               600ml+1/2カップ
  • 塩                ひとつまみ

【作り方】

  • 1.鍋に、水、だしパックを入れて中火にかけ、だしを取る
  • 2.水で戻したわかめ、石づきを除いたえのき、しめじを細かくカット、玉ねぎは薄切りにする(※)
  • 3.別の鍋に、わかめ、きのこ、玉ねぎの順に重ね入れ、1/2カップの水、塩を入れ、
  • フタをして蒸し煮にする
  • 4.玉ねぎの色がすき通ってきたら、①の鍋に移し、沸騰直前で火を止めて味噌を溶く

※わかめは包丁でたたくように、しめじは縦半分にカットしてから、みじん切りのようにカットすると良いでしょう。

 

海藻もきのこも、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富なので、積極的に食べたい食材です。でも、わかめは喉に張り付きやすく、きのこも喉に引っかかりやすい食材でもあります。

そこで、咀嚼(そしゃく)や飲み込みに注意が必要な具材(わかめ、きのこ)を細かく刻むようにしましょう。また、具材をだし汁とは別に加熱すると、短時間で食材に火が通り、うま味を引き出すことができます。

だし汁は、鍋で水と煮るだけの、だしパックが使いやすいですよ!

主食:歯が生えそろっていない子に適した、炊飯の水加減

軟らかめのご飯

【材料】(作りやすい分量)

  • 米 2合
  • 水 2.5合分

【作り方】

  • 炊飯器に、さっと洗った米と水(※)を入れて、炊飯をセットする

※お米の品種や炊飯器の性能にもよりますが、基本は、お米の量プラス0.5合の水位で炊くことをおすすめしています。

もう離乳食は終わっているのに、なぜ軟らかめのご飯が良いの?と思われるかもしれません。

でも、大人と同じご飯を食べられているようでも、実はよく噛まずに飲み込んでいる場合があります。

例えば、歯が生え揃っていなかったり、噛むことが難しかったりすると、お米が口の中でバラバラになってしまい、上手にまとめられないまま飲み込もうとしてしまうケースです。

そこで、水分を多めに炊き、お米1粒1粒に粘りが出て口の中に入ったときにまとまりやすくします。

このように、食べる練習をしている段階の子どもたちには、軟らかめのご飯を推奨しています。

まとめ

今回は、できるだけ手軽に入手できる食材で、簡単に作れるメニューをご紹介しました。

子どもは離乳食が終わると、だんだん大人と同じものを食べるようになっていきます。

でも、まだまだ食べる練習をしている途中なので、食材、調理法、味付けなど、子どもの成長に合わせてあげる必要があります。

ちょっとした工夫によって、子どもの食べる力を育てていけるといいな、と思います。