産前から知っておきたい!産後ケアとママ自身の食の大切さ
助産院で産後ケアの食事作りをしていると、「ちゃんとごはんが食べられることが有り難い」と皆さんおっしゃいます。
子育てはずっと続くもの。
赤ちゃんのためにも、しっかりと栄養を摂りながら、まずはママ自身をいたわる時間を作ってほしいです。
そんな産後の女性が、誰でも利用できるサービスが「産後ケア」です。
全国の市区町村で展開されており、国が2024年末までに全国展開を目指している事業で、助産師を中心とした専門家のケアを受けられます。
最近は、リゾートホテルのような宿泊施設もありますが、ここでは自治体から補助が出る産後ケアに焦点を当ててお伝えします。
ぜひ妊娠中から知って、産後のスムーズな利用につなげてください。
産後に待ち受けているハードな毎日
産後の女性は、出産で全身が疲れ切った状態です。
でも、赤ちゃんは待ったなし。授乳やミルク、おむつ替えに寝かしつけ、24時間体勢でお世話が必要になります。
ママは、赤ちゃんが寝ている時はできるだけ一緒に横になって、体を休めてあげられると良いのですが、赤ちゃんの眠りが浅かったり、なかなか泣き止まなかったりすると、寝不足が慢性化してしまいます。
そんな産後に無理してしまうと、体が回復しないどころか、心身ともにすり減ってしまう恐れもあります。
でも、自分のケアをする余裕はなく、ママ自身、食事すらまともに取れない日々を過ごしている人も少なくありません。
今は、産後のママをサポートしてくれるサービスがたくさんあります。
ここでお伝えしている産後ケアのほかにも、家事育児支援サービス事業、母乳外来、育児相談など様々な社会資源があることを知って、必要なときに活用できるようにしましょう!
産後ママが利用できる3つの産後ケア
産後ケアは、産後の女性が、母子の心身のケア、授乳の指導やケア、育児のサポートなどの支援を受けられるサービスです。
宿泊型、デイサービス型、訪問型の3つのタイプがあります。
向いている人 | メリット | デメリット | |
宿泊型 | 産後すぐにワンオペがスタートする人
睡眠が取れていない人 自分の回復に専念したい人 |
ママ自身の体を休ませながら、ゆっくりとケアを受けられる
(赤ちゃんの一時預かりを利用できる) ママ自身の食事サポートも受けられる |
自己負担額が他に比べて高い |
デイサービス型 | 赤ちゃんと外出できる状態の人
授乳や育児の相談がしたい人 |
通常の母乳外来よりも長くケアが受けられる
外出することで気分転換につながる |
ケアを受けられる時間が宿泊型に比べて短い |
訪問型 | 外出してケアを受けるのが難しい人
(自分の不調、上の子の生活リズムなどから) |
移動が不要
住環境に応じたケア、アドバイスを受けやすい |
ケアを受けられる時間が宿泊型に比べて短い |
いずれも自治体を通じて、病院・診療所、助産院などで受けられます。
利用方法は、自治体によって異なります。
最初に窓口へ申請書の提出や、保健師との面談が必要な地域もありますので、まず自治体のホームページや担当窓口にてご確認ください。
自治体を通じて実施されている、宿泊型の産後ケア施設を検索できるサイトもあります。
全国の産後ケア施設一覧(日本産後ケア施設連絡協議会ホームページより)※
※デイサービス型、訪問型のみ実施の自治体や、まだ産後ケア事業が実施されてない自治体などは、掲載されていません。
「産後ケアを利用してよかった!」という声
ここでは、実際に利用された方々の声をまとめてみます。
母乳に関すること
・母乳の出具合、授乳の仕方やタイミングを見てもらえた
・乳房トラブル(乳腺炎や白斑など)をケアしてもらえた
といった声が、どのタイプの産後ケアでも、多く寄せられています。
赤ちゃん、育児のこと
初めて出産された方は、
・沐浴の仕方、泣いた時のあやし方、子どもの発育
・家で赤ちゃんが過ごす環境(気温、空調の使い方など)
といった、育児に関するアドバイスがもらえて良かったとおっしゃっています。
その他
・夜間もスタッフが寄り添って見てくれるので、「ひとりじゃない!」安心感があった(宿泊型)
といった声もあります。
大切にしてほしい!ママ自身のこと
上で紹介した以外でも、ママ自身に関することで、
・助産師などの専門スタッフによる、ママ自身の体や心の状態に寄り添って、親身にケアしてもらえた
・赤ちゃんを見てもらっている間に、ゆっくり風呂に入ったり、ごはんを食べたりすることができた
といった声が寄せられています。
産後は赤ちゃんのお世話で手一杯、自分のことは後回しになりがち。
食事に関しては、ママ自身のごはんがおろそかになってしまう心配があります。
でも、赤ちゃんの健やかな成長には、ママの元気が欠かせません!体も、心も、です。
助産院では、産後の女性に摂ってほしい栄養素を意識して食事を提供しています。
また産後は体の回復にエネルギーが取られるので、できるだけ消化に負担をかけないような食事内容を心がけています。
でも退院後、おうちでは、毎日食事の用意をするのはとても大変なことです。
ごはんを作らない日があっても全然OK!
作り置きおかずのサービスなどを上手に取り入れて、手軽に栄養ある食事ができるようにしておけると安心ですね!
産後の食事については、別の記事にまとめましたので、そちらもご参照ください。
出産前からの備えが大切
産後は、体力も気力もなくなってしまいます。
そのため、妊娠期のうちから夫婦で話し合い、準備と対策を取ることが大切になります。
具体的には、産後の生活に必要となることをリスト化して、分担を明確に決めておくことをおすすめします。
それぞれの担当者も書き出してリビングに掲示するなどして、見える化して家族と共有しておけると良いですね。
1週間単位でもいいので、実際にやってみて、うまくいかないところが出てきたら、その都度見直せたら良いと思います。
分担表の例)
まとめ
妊娠中からベビー用品は準備済みでも、産後ケアについては意外と知られていないようです。
産後の生活は、想像以上に大変なもの。
産前から、パートナーとともに覚悟と備えを持って臨めたら、困った時にも乗り切る力につながると思います。
これからママ・パパになる方々が、必要なケアを受けながら、赤ちゃんとの生活を楽しくスタートできますように。
また、最近は食事の負担を軽減するために、お店の総菜や宅配サービスなどを利用するご家庭も増えています。
特に「無添加」や「栄養バランス」にこだわりたいけど「作り置きをするのも大変…。」といった場合は、『シェフの無添つくりおき』というサービスを利用するのもおすすめです。
毎日の食事として、日々のご褒美として、いろんな使い方ができます。
毎週お届けするサービスですが、予定に合わせて配送スキップも可能。食事の準備は調理だけでなく買い物や献立決め、片付けなどマルチタスクの塊です。
食材費以外にも見えないコストがかかっているからこそ、あえて外注するのは手抜きでも無駄遣いでもありません。
ぜひお試しください。