【保育園栄養士が考える】食べる力を育てる遊び

保育園にいると「食事の時、子どもがじっと座っていられないので、なかなか食が進まない」といったお悩みを聞くことがあります。

落ち着いて食事ができないと、ママもパパもしんどいですよね。

保育園には、食べる力につながる遊びが、日々の保育の中にたくさんあります。

ここでは、私の勤め先の保育園で取り入れている遊びを紹介しながら、子どもの食べる力について、お伝えします。

座っていられるようになる

人が食事と向き合う時は、まず、安定して座っていられることが重要になります。

ぐらぐらしたまま座って物を食べるのは、むせたり、詰まったりする原因にもなります。

自分の体を体幹で支える力、姿勢を保って座り続ける力は、ハイハイや、不安定な場所を移動する遊びで育っていきます。

私の勤め先の保育園では、室内用に小さな滑り台があります。

板が両面になっており、クライミングできる面で、逆さからよじ登る遊びを取り入れています。

これは、腕、首や肩周りの筋肉を使いながら、体幹をコントロールする全身運動。座って食事をするために必要な力も鍛えられます。

通常、滑り台は、上から座って降りてくる遊具なので、大人は「下からは登らないでね!」と制しがちです。

でも、先生が子どもたちに声をかけて、みんなが下から登る時間を作ることで、安全に配慮しながら使うことができます。

ほかには、布団やマットを使ってデコボコの山を作り、その上を四つんばいで上り下りする遊びもあります。

これなら、おうちでも簡単にできますよ!

うまく口元へ運べるようになる

食べ物を食べるには、食べ物との距離感がわかり、ちょうどいい力加減でつかみ、口元へ運べるようになるトレーニングが必要です。

保育園では、手指で物をつかむ感覚を刺激する遊びがたくさんあります。

粘土遊び、氷遊び、輪っかを通すおもちゃ、絵の具遊びなどを通して、質感を感じながら力の入れ具合をコントロールしたり、温度を感じたり、意図する場所に移動させたりする力が育っていきます。

これは、手づかみ食べとも連動していて、後にはスプーンやフォーク、箸を使って食べる力にもつながっています。

しっかり噛んで飲み込めるようになる

赤ちゃんの時期は、口や口唇の感覚が鋭いため、気になる物はすぐに口へ入れます。口に入れたりなめたりすることで、物の形、硬さ、温度などを把握しながら、自分の周りの世界を探索しています。

同時に、首周りや顎(あご)の筋力、舌を動かす力も発達していきます。

口唇、舌、顎(あご)などを思いのままに動かすこの時期は、母乳やミルク以外の食べ物を受け入れるステップとして、離乳食をスタートする上でも重要です。

口に物を入れてなめる行為は、どんどんやらせてあげましょう!

なお、2歳頃になっても、まだ物をなめたり、ガジガジしたりする子もいるので、子どもが過ごす空間作りには、何でも口にいれるかもしれない、という視点が必要です。

口に入れたらケガしそうな物、誤って飲み込んでしまうような物は、子どもの手の届く範囲に置かないよう気をつけましょう。

保育園で意識しているポイント

真似る力

子どもは、小さい頃から人と同じことをやってみる力を持っています。

保育園では、子どもの発達段階に合わせて、動きを真似してもらうような働きかけをしています。

例えば、ハイハイをするようになった頃の赤ちゃんには、よく見える位置に顔を近づけて、笑ったり、頭を左右に動かしたりするなどです。

食事も同じで、食べ方を真似られるようになるには、大人が食べるフリをするよりも、本当に食べる姿を見せることが大事になってきます。

私が勤めている保育園では、給食やおやつの時、先生も食卓に加わって同じものを食べて見せるようにしています。

先生が口元を動かしたり、かじり取ったりしている様子をじっと観察していると、食べるのをためらっていた子にも、真似をしてみようという気もちが生まれやすくなります。

また、箸を使っている1年上のお友達を見て、箸が使えるようになる子もいます。

月齢の異なる子どもたちが一緒に活動している保育園では、お友達からの影響が大きいです。

おうちでは、子どもの食事だけ先にして、大人は後にするケースもあると思いますが、子どもに食べさせようとしている物を、少量でもいいので、ぜひママやパパも一緒に食べてみてください!

誰かと一緒に食べると楽しい!という感覚は、食事がポジティブなものとして印象付けられていくので、小さいうちから大切にしてあげたいなと思います。

手づかみ食べ

手づかみ食べは、食べ物を自分の口元へと運ぶために、食べ物と自分の距離感、どのくらいの力で握ると良いかの力加減、子どもが自分の一口サイズを学ぶ大切な機会になります。

手で食べ物を掴んで食べる行為は、まさに目と手と口の連動作業です。

保育園では、手づかみ食べを十分にできるよう、こぼしてもいい服装、テーブル周りの環境を用意して、子どもを見守れるようにしています。

ただ、子どもが自分の一口量をわかってくるまでは時間がかかるもの。

押し込んだり、丸呑みしたりしないよう、大人が手を添えて、口に入る量を調節してあげて、かじり取る練習ができるようにします。

そして最終的には、一人で食べられるようになるところを意識したサポートを心がけています。

まとめ

おもちゃをなめたり、ハイハイしたりする動きをたくさん経験することが、実は食べる力を育てることにもつながっています。

それぞれの動きに意味がある、と気づけたら、少しおおらかな気もちで見守ることができるのではないでしょうか。

とはいえ、家で保育園と同じようにすることはなかなか難しいと思います。

外部の力も上手に活用して、みんなで子育てしてきましょう!

 

 

 

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