妊婦さんの朝ごはんは何がおすすめ?簡単に栄養がとれる朝食のポイントを紹介!

「妊娠中の朝ごはんは何を食べればいい?」といった、朝ごはんに関する悩みをもつ妊婦さんも少なくないはずです。妊娠中は、つわりによる体調不良や、食の好みの変化、栄養バランスなど、配慮することが多く、忙しい朝に満足のいく朝食を準備するのは簡単ではありません。
この記事では、妊婦さんの朝ごはんについて紹介します。妊婦さんが朝ごはんに摂りたい栄養素と、忙しい朝や体調のよくない日でも簡単に食べられる朝食がわかります。朝ごはんに迷っている妊婦さんは、ぜひ参考にしてみてください。
妊婦さんが朝ごはんで摂りたい栄養とは?
妊婦さんの朝ごはんは、しっかりとエネルギーが取れるように、栄養バランスについて考える必要があります。とはいえ、「忙しい朝の時間に栄養満点の朝ごはんを作れない」という人もいるはずです。
ここでは、朝ごはんに迷ったとき、まずは押さえておきたい食事のポイントについてお伝えします。
妊婦さんの食事のポイント「栄養バランス」について
妊婦さんは、妊娠前と比べて、それぞれの時期に応じた主食やおかずを追加して摂取する必要があります。食事バランスガイドによって推奨されている食事のポイントは次の通りです。
炭水化物(主食)
妊娠中は体重の増加が気になるという人も少なくありません。とくに妊娠後期になると体重が一気に増加しやすくなります。しかし、妊娠後期にはこれまでよりも多くのエネルギーを必要とするため、ごはんやパンなどの主食をしっかりと摂るようにしましょう。
妊娠前に比べて、ごはんであればお茶碗に小盛り1杯分、食パンであれば1枚分が追加する目安となっています。
ただし、医師による食事制限がある場合は、医師の判断に従ってください。
ビタミン、ミネラル(副菜)

食事バランスガイド(農林水産省)より(副菜1つ分の目安)
妊娠中は緑黄色野菜を積極的に食べるようにしてビタミンやミネラルを十分に摂取しましょう。とくに、妊娠前から妊娠初期にかけては、葉酸を適切に摂取することで赤ちゃんの先天性疾患「神経管閉鎖障害」の発症リスクが下げられます。
食事だけでの摂取が難しい場合は、サプリメントでの摂取も推奨されています。
食事の量に関しては、妊娠中期〜後期にかけては、妊娠前と比べて1日のうちに小鉢1つ分程度の副菜がプラスできるといいですね。
タンパク質(主菜)
主菜は肉、魚、卵、大豆料理をバランスよく取り入れて、からだの構成に必要なタンパク質を十分に摂取しましょう。
副菜と同様に妊娠中期〜後期にかけては、妊娠前よりも1つ分多めに主菜を摂取するようにします。目安としては、1日のうちに目玉焼き1つ、納豆1パック程度の量をプラスして摂取できるといいでしょう。
カルシウム
乳製品、緑黄色野菜、豆、小魚などに多く含まれます。ビタミンDを多く含む鮭、イワシなどの魚やキノコと一緒に摂取することでカルシウムの吸収がよくなります。
鉄分
妊娠中は血液量が増えるため貧血になりやすいので、積極的に摂取しましょう。タンパク質やビタミンCと一緒に摂取することで効率よく吸収されます。
葉酸
赤血球の生成を助けるビタミンで、細胞分裂やからだの発育に関わる大切な栄養成分です。妊娠を考えている人は妊娠前から妊娠の初期にかけて積極的に摂取することが推奨されています。
こちらの表は、カルシウム・鉄分・葉酸が豊富に含まれる食品を示しています。
豊富に含まれる食品 | |
---|---|
カルシウム | 牛乳、チーズ、ヨーグルト、小松菜、水菜、豆腐、厚揚げ |
鉄分 | 豚・鶏レバー、赤身の肉、卵、大豆製品、小松菜、バナナ、海苔、ひじき |
葉酸 | ブロッコリー、アスパラガス、いちご、海苔、納豆、卵黄、きなこ |
妊婦さんが朝食を抜くのはNG
妊婦さんにとって、朝食抜きは体調不良を引き起こす原因となることもあり、おすすめできません。
朝ごはんを抜くと、妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群が起きる可能性が高くなることを示唆する研究も報告されています。
朝食を摂ることで体内時計が正しく調整され、自律神経や免疫、代謝などのリズムが乱れにくくなると言われています。午前中の活動に必要なエネルギーを摂取するために、たとえ忙しい朝であっても、朝食を摂る工夫をしましょう。
参考:食を通じた妊産婦の健康支援方策研究会(厚生労働省):「妊婦の朝食欠食と高血圧症候群」に関する論文
忙しい朝も簡単に栄養がとれる朝ごはんアイデア
忙しい朝でも簡単に栄養をとるには、主食にビタミンやミネラルを含む野菜や果物を組合わせて摂る工夫をするのがおすすめです。
シリアル + フルーツ + ヨーグルト
忙しい日の朝ごはんにおすすめなのが、シリアルです。シリアルには、食物繊維や鉄分、タンパク質がバランスよく含まれているものもあります。
さらに、バナナやイチゴなどのフルーツを組み合わせると、ビタミンや葉酸もよりしっかりと摂取できます。牛乳のかわりにヨーグルトを合わせると、さっぱりとしてつわりの時期でも食べやすくなります。
おにぎりの具材で栄養をプラス
おにぎりは、入れる具材によって炭水化物やタンパク質を摂ることができます。鉄分や葉酸が含まれる焼き海苔を使うのもいいでしょう。
おにぎりの具には、焼き鮭で作った鮭フレークやかつお節、海苔のかわりにとろろ昆布を巻くのもおすすめです。
◯フライパンで簡単にできる「焼き鮭の鮭フレーク」の作り方
- 材料
- ・鮭2切れ
- ・酒大さじ½、みりん½、塩一つまみ
作り方
①鮭を焦げ付きにくいアルミを敷いたフライパンで焼く
②鮭をほぐして、酒・みりん・塩を入れて水分がなくなるまで炒りながらいためる。
③容器に移して、冷蔵庫で3日間を目安に保存可能。
コンビニで調達
妊娠の初期には、つわりで食の好みが偏ってしまったり、日によって食べられる物が違ったりといった変化があります。つわりがひどい時期には、無理をせずにコンビニを活用するのもおすすめです。
注意したいのが、コンビニの食事は塩分が多く含まれるものが多い点です。なるべくシンプルな商品を選ぶように意識しましょう。
コンビニで買えるシンプルな食べ物には、カットフルーツ、ゆで卵、野菜スティックなどがあります。コンビニの冷たいおにぎりが、さっぱりとしていて食べやすかったという人もいます。
このように、妊娠中はコンビニで食事を調達することで、食の好みの変化や体調不良の日の朝ごはんに対応しやすくなります。
食事の宅配サービスの利用
妊娠中は食事宅配サービスを利用するのもおすすめです。食事宅配サービスは、食材を届けてくれるサービスと、お弁当やお惣菜のように温めるだけで食べられる食事を届けてくれる宅配サービスがあります。
働く妊婦さんや、つわりなどで体調が不安定な妊娠初期、お腹が大きくなる妊娠後期は、温めるだけで食べられる食事宅配サービスの利用をおすすめします。
忙しい日の夜ごはんとしてだけではなく、前日の残りを冷蔵して翌日の朝ごはん、お弁当としても利用できます。あれこれと献立に悩む必要がなくなるので、毎日の食事作りのストレスからも解放されます。
シェフの無添作りおきのお惣菜
シェフの無添つくりおきは、無添加にこだわって作られたお惣菜の宅配サービスです。調味料などの原材料にもこだわり、自然素材のみを使用しているので、健康を気づかう妊婦さんにもおすすめです。
まとめ
妊娠中は、つわりによる体調不良やお腹が大きくなって食事の準備ができない日もあるでしょう。
しかし、朝ごはんは妊婦さんにとって1日のリズムを整える大切な食事です。できれば、スキップすることなくしっかりと栄養補給をしましょう。
簡単に栄養が摂れる朝ごはんには、
- ・シリアルにフルーツを組み合わせる
- ・おにぎりの具材で栄養をプラスする
- ・コンビニで調達する
- ・食事の宅配サービスを利用する
といった工夫があります。
ぜひ、忙しい日の朝ごはんの参考にしてみてくださいね。