今から準備を!育児と介護、仕事をうまく両立させるための方法 

「子どもがまだ小さいのに、親の介護がそろそろ始まるかもしれない…」
「働きながらの子育てだけでも大変なのに、介護も重なったら仕事は続けられるのかな?」 

子育てと仕事に日々追われる中、ふと親の衰えを感じ、介護が始まるかもしれないことに漠然と不安になる方もおられるでしょう。 

実は、子育てと介護を同時に行わなければならない状態を「ダブルケア」といい、年々増え 社会問題になりつつあります。 

ダブルケアには、今からの備えが重要です。 

この記事では、ダブルケアの現状と、両立のための備えについて紹介。
子育ても仕事もがんばっていて、親の介護に不安があるママやパパはぜひ参考にしてみてください。 

 

今の子育て世代は大変なんです

ダブルケアの現状

少子高齢化や、晩婚化・晩産化に伴い、子育てと介護を同時に行わなければならない「ダブルケア」が増加しています。 

更に、少子化できょうだいも少なくなっていることや、地域コミュニティーの希薄化で、子一人あたりの介護負担が大きくなっています。 

内閣府の発表によると、未就学児の育児と介護を同時に行っているダブルケアラーは約25万人。
そのうち8割が
30代~40代と働き盛りの世代です。
また、約7割を占める女性の半数は仕事をしているという結果で、実に育児と介護を担い、仕事もしている女性は8万人にのぼります。 

(出典:平成28年内閣府男女共同参画局「育児と介護のダブルケアの実態に関する調査」) 

 

かく言う筆者も、ダブルケア真っ最中です。 

一番下の子を出産したのは38歳。
遠方の両親は当時
68歳と73歳で、出産時も援助を受けられない状態でした。
母はそれから
4年後がんで亡くなり、父は難病を患いながら、現在80歳で介護サービスを利用してなんとか一人暮らしをしています。  

動けなくなり始めた時が一番大変でした。

どうしても仕事を何日も休めない状況だったので、治療とリハビリを頼み込んで1ヶ月ほど入院させてもらいました。その間に介護認定やサービスを整えました。 

今は月に一度帰れるかどうかというところです。 

土日で遠路帰り、身の回りの用を済ませるのは体力的にもきつく、交通費もかさみます。
役所の手続きは平日しか受け付けておらず、少ない有給を利用して対応するので子どもの行事のための有給は残りません。
 

父はなんとか買い物に行ける程度は動けているので、お互い心配をかけないようにとどうにかがんばっているところです。 

父には、自分でお風呂に入れなくなったら施設に入るという意志があるので、施設の見学には行きましたがまだ申し込みはしていません。
介護度が重くなった時に、要介護認定までに日数がかかったり、すぐ施設に入れるわけではないので、過渡期が心配ではあります。
 

子どもたちは、私がいなくて寂しい思いをしているかと思いきや、パパとファミレスに行ったりと、パパとの絆も深まっているようです。
実家に連れて行くときはたくさん手伝ってくれるので、大変だけれどいい面もあるなと感じています。
 

 

ダブルケアの問題点

ダブルケアラーの多くは次のような問題を抱えています。 

  • 精神的・肉体的な負担 

育児と介護の両方では、日々のやることが増え多忙を極めます。 

「親に気を遣わせないように」「周囲に迷惑をかけないように」「子どもへの影響が心配」とプレッシャーも重くなりがち。 

子どもは成長とともに育児の手間は減りますが、大きくなると教育や人間関係に関する悩みが増えることもあります。
一方、介護はいつまで続くかわからず、かかる手間は増えていく傾向にあります。 

また、周囲にダブルケアをしている人がいない状況では、なかなかママ友パパ友に悩みを話せないことも。
相談できる人が身近におらず孤立してしまうダブルケアラーも少なくありません。
 

  • 仕事との両立 

先ほどの内閣府の調査によると、ダブルケアを開始してから業務量や労働時間を減らした人は男性で18.7%、女性で38.7%でした。なお男性の2.6%、女性の17.5%が離職し無職となっています。 

多忙に加え、家族、職場等周囲の理解の少なさも問題のひとつです。 

  • 経済的な負担 

ダブルケアと仕事の両立の難しさから退職して無収入となるか、時間に融通が利く非正規雇用で収入が減ることがほとんどです。 

育児・介護サービスを利用しながら働く場合でも、サービス利用料など支出は増えます。 遠方の場合は交通費もかさむでしょう。 

 

このような状況が積み重なり、ケアする自分が倒れてしまったという状況も珍しくありません。いわゆるワンオペで、ママひとりで負担を抱えることになる場合もあるでしょう。 

ダブルケアは、必要な「備え」を知り、できることから一つずつ整えておくことが重要です。 

 

子育て、介護、仕事それぞれにかかる時間は?

 4歳のお子さん育てながら、近所に住む一人暮らしでほぼ寝たきりの父親の介護をされているダブルケアラーの知世さん(40代)に、普段の一日のタイムスケジュールを伺いました。 

子育てと介護どちらを優先すべきかなど、ダブルケアの悩みをママ友には話しにくくて、一人で抱えていた知世さん。 

行政の紹介で「ダブルケアカフェ」に月一回通うようになってから、悩みを共有でき、ほっとできる時間を持てるようになったということです。 

そこで得た情報から、父親の夕食はお弁当の配食サービスを利用。
その分できた余裕で子どもと向き合う時間も大切にできるようになったと感じておられます。
 

 

両立させるためのポイント。こんなサービスを活用しよう!

両立のために重要なことは、「一人で抱え込まない」ことです。
使えるサービスは利用し、周囲のサポートをありがたく受けましょう。 

完璧を求めないマインドも大切です。 

 

介護や子育て支援などのサービスを利用する

困ったことがあれば、まず自治体の介護・子育て相談窓口や、地域包括支援センターに相談してみましょう。 

介護と子育ては窓口が違うことが多く、必要な支援につながるまでに時間がかかることがあります。
国や行政の制度や支援をうっすらとでも知っておくことで、少しでも早く体制が整いやすくなるでしょう。
 

制度の利用のほかにも、家事代行や配食サービスなどを利用し負担を減らすことができます。 

 

家族、介護される側になる親との話し合い

何よりも優先したいのは今現在の生活です。
普段から、自分たちの生活の状況を把握し、大切にしたいことを夫婦で共有しておくことが重要です。 

ダブルケアでは「子どもが第一」としっかり優先順位を決めることで、自分たちの精神的バランスを保つことにつながります。 

どこまでなら介護に関われるか、足りない部分はどうしたらいいのか、という目線で親とも話をしておきたいものです。
ダブルケアでは、待たせることが多くなったり、外出する機会が少なくなったりするので、子どもへの影響を心配する声は多いです。 

子どもは家の外でたくさんのことを経験して育ちます。
また、おじいちゃんおばあちゃんと関わる機会をもてていることをプラスにとらえられると精神的な負担は軽くなるでしょう。子どもが少し大きくなれば役割をもってもらうことで、子どもの心が育つメリットもあるのです。
 

 

子育てや介護に理解のある職場で働く

介護が始まって支援体制が整うまでが、最も大変な時期となります。
この時期に仕事を辞めなくていいように、少し先の見通しをもって備えたいところです。
 

仕事を続けるためには、家族だけでなく職場の理解を得ることも重要です。
介護休業・介護休暇制度を設けている企業も増えてきています。
 

働いて社会とつながりをもつことは、自己のキャリアの実現はもちろん、育児と介護に追われる日々のなかで自分の時間をもて、精神的な負担が軽くなる側面も大きいです。 

家庭の事情で仕事ができなくなることに引け目を感じる方もおられるでしょう。誰でも通り得る道であり、上手に制度を利用することで働き続けやすくなります。 

 

まとめ

家庭によって状況はさまざま。子育てや介護のあり方に正解はありません。 

子育てや介護に限らず、人生では様々なケアが重なることもあります。そんな中、どうにか日々やりくりをしながら暮らし成り立たせていっているのです。 

いざダブルケアとなっても仕事を諦めなくていいよう、今から備えておきたいですね。 

 

 

 

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