ママのせいじゃない!子どもの偏食の原因と対策を管理栄養士が解説!
食事は毎日・毎食、欠かせないもの。
ママにとって、負担が大きい家事の1つと言えるでしょう。
一生懸命作ったご飯を子どもが偏食のため、食べてもらえないのはとても辛いですよね。
この記事では、子どもの偏食の原因と対策を、管理栄養士が解説します。
また、子どもに寄り添うママの心が少しでも軽くなるように、役立つ情報をまとめたので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
偏食と好き嫌いとの違いは?
まず、偏食と好き嫌いの違いを紹介します。
偏食は、食べられる食材が極端に限られている状態。
例:ご飯と納豆しか食べない。肉とお菓子しか食べないなど。
好き嫌いは、特定の食材を食べない状態。
例:ピーマンをよけて食べたり、吐き出したりするなど。
どちらにせよ、成長段階の子どもが栄養不足にならないよう、いろいろな食材を食べてほしいのがママの願いですよね…。
不安を煽りたくありませんが、偏食が長くなると栄養不足が影響して、成長や発達に障害が出てしまう可能性があります。
一度食べなかったとしても、形や調理方法を変えて別のタイミングで少量ずつ、出してみてください。
そして、少しでも口にできた場合は、すぐに褒めてあげましょう!
吐き出してもOK!
口に入れてみようと思えたこと、実際に口に入れられたことを認めてあげます。
声かけは「偉いね」より、「食べてくれて、ママ嬉しい」と自分の気持ちを伝えることがポイントです。
特に好き嫌いの場合は、この方法で改善できることがありますよ。
親のせいではない!偏食の原因
次に、偏食の原因を解説しますね。
この記事を読んでいるママは真面目で、自分のことを責めてしまっているでしょう…。
結論!偏食は親のせいではありません。
たとえ血のつながった親子や兄弟であっても、別の人間!
性格が違うように、食に対する反応も違って当たり前です。
他人ではなくその子の過去と比較しながら、成長を見守ってあげましょうね!
偏食の具体的な原因を3つ解説します。
偏食の原因は、複雑なのでここで紹介する内容は一例です。
- 1.機能が未熟
- 2.味覚の問題
- 3.食感の問題
1つずつ解説しますね。
1.機能が未熟
子どもの機能が未熟なことは、言うまでもありませんよね。
食べることに関係する、機能を2つ取り上げます。
「食べる」という行動は、「口まで運ぶ段階」と「口の中で咀嚼し飲み込む段階」に分かれます。
・「口まで運ぶ段階」は、目で食べ物を確認し、手やフォークなどを使って食材を掴み、口に運ぶ動作。
・「口の中で咀嚼して飲み込む段階」は、食べ物をかじりとり、口を閉じて咀嚼し、舌で喉の奥に送り込んで、最後に飲み込む動作。
単純な行動に見えますが、子どもにとっては大仕事!
それぞれ、ママに意識してほしいポイントを解説します。
①「口まで運ぶ段階」
口まで運ぶ段階のポイントは、座る姿勢、食器やフォークなどの器具、集中できる環境の3つです。
1つずつ解説します。
1)座る姿勢
椅子とテーブルの高さ。座った状態で足がしっかりつくか。
このポイントを確認しましょう。
2)食器やフォークなどの器具
食器やフォークが、使いにくそうではありませんか?
食べようと思っても、うまく口に運べないとやる気がなくなってしまいます。
また、好きなキャラクターや可愛らしいデザインなど、子どもが喜ぶものに食器を変えることも1つの手段です。
そこで、参考になる記事を紹介します。あわせて読んでくださいね。
3)集中できる環境
食事の時間はテレビやおもちゃなど、他に楽しいことを除外しましょう!
食事に集中できる環境を整えることが必要です。
②「口の中で咀嚼して飲み込む段階」
口の中で咀嚼して飲み込む段階のポイントは、噛みやすさ・まとまりやすさの2つです。
1)噛みやすさ
子どもは、大人より歯の本数が少なく、噛む力が弱いです。
基本的に、軟らかく調理しましょう。
2)まとまりやすさ
パサパサしたり、口の中でばらけたりする食材は、咀嚼しながら塊にして、喉の奥に送り込むことが難しいです。
あんかけやソースを使って、まとまりやすくしましょう。
2.味覚の問題
次に、味覚の問題を解説します。
味覚は、甘み・うま味・塩味・苦み・酸味がありますよね。
これらは、子どもが好む味覚と、苦手な味覚に分かれます。
子どもが好む味覚:甘み・うま味・塩味
子どもが苦手な味覚:苦み・酸味
腐ったものや危険なものは、酸っぱかったり苦かったりするので、苦みや酸味を避けるのは人の本能的な反応が、影響しているといわれています。
詳しくは、味覚を育てる工夫をまとめた記事を参考にしてくださいね。
3.食感の問題
続いて、食感の問題を解説します。
子どもは感覚が敏感であり、中でも食感は偏食や好き嫌いに影響しやすいと言えるでしょう。
例えば、こんにゃくやキノコのぐにゃぐにゃ、玉ねぎのシャキシャキ、わかめのペラペラなどは、食感で嫌われる食材。
できるだけ食感が残らないように、細かく刻んだりじっくり加熱したりしましょう!
大前提、食事を食べない意思表示ができることは、自我が芽生えた成長過程であることを、念頭に置きましょうね。
そのうえで、嫌がる食材の共通点を分析してみましょう。
- ・見た目
- ・味
- ・舌触り
- ・におい
共通点が見えてくると、対策を考えやすくなりますよ!
栄養不足を防ぐ対策
栄養不足を防ぐ対策をお伝えします。
具体的な対策を紹介する前に、心構えをお伝えします!
「私は、できることをやれている!偏食で限られたものだけど、食べているから大丈夫!」
決して、自分を責めてはいけません。
この記事を読んでいるだけで、「何かできることはないか?」と行動で来ている証拠なのだから。
それでは具体的な対策を、生活リズム、食材選び、食事環境に分けて紹介しますね。
1.生活リズム
まず、生活リズムを解説します。
保育園や幼稚園に通っている場合は、生活リズムが整っている子が多いですよね。
自宅保育の場合は、生活リズムに問題がないか振り返りましょう。
生活リズムを整える目的は、空腹時間を作ること!
ご飯の前に、しっかり空腹になっていれば、食べてもらえる可能性が高まるからです。
2.食材選び
続いて、食材選びのコツを解説します。
食材選びのコツは、食べられない食材と同じ栄養素が入っている、他の食材を選ぶこと!
同じ栄養素の食材を表にまとめました。
栄養素 | 食材 |
炭水化物 | ご飯、パン、麺類、イモ類 |
タンパク質 | 肉、魚、卵、豆腐、乳製品 |
ビタミン・ミネラル | 野菜、キノコ、海藻類 |
それぞれのグループから、食材を選ぶことが理想です。
例①肉が食べられない→魚、卵、大豆製品が食べられるか試す。
例②ご飯と納豆しか食べない→納豆にみじん切りにしたネギやほうれん草を混ぜてみる。
今回は、不足しがちなビタミン・ミネラルを補える料理を2つ紹介します。
①味噌汁やポタージュ
1)味噌汁
味噌汁のポイントは、顆粒だしではなく、だしパックを使うこと!
カツオや昆布、しいたけのカルシウムやビタミンを摂ることができます。
最悪、具を食べ無くても◎
野菜を煮ることで、カリウムなどの栄養素が汁に流れ出ます。
汁を飲むだけでも、少量ですがミネラルを摂れます。
2)ポタージュ
ポタージュは、野菜を丸ごと摂れるのでおすすめです。
牛乳が苦手な子は、豆乳で作るとあっさり飲めますよ!
②おにぎりやチャーハン
何を入れても美味しくなるのが、おにぎりやチャーハンのいいところ。
しらす、ごま、青のり、桜エビ、だしパックの中身など、カルシウム・マグネシウムを摂れる食材を入れましょう!
今回は、年齢ごとに必要な栄養素ををお伝えしていませんが、気になりますよね。
そこで、年齢にあわせて子どもに食べさせたい食材をまとめた記事を紹介します。
あわせて読んで、食材選びの悩みを解消しましょう!
また、年齢ごとに偏食の対応は変わります。「2歳児の偏食対応」と「3歳児の偏食対応」をそれぞれまとめた記事があるので、お子さんの年齢が当てはまる場合は、以下の記事も読んでくださいね。
食材選びの中で、もう1つポイントなのが、「お菓子からおやつに変える」こと。
お菓子をおやつに変えることで、食事で摂りきれない栄養素を補うことが目的です!
ここでは、お菓子をいわゆるスナック菓子やチョコレートとしています。
具体的にどんなおやつにしたらよいか、わかりやすくまとめた記事があるので、あわせて読んでくださいね。
3.食事を楽しむ
最後は、食事を楽しむコツを解説します。
食事は一緒にできていますか?
子どもが食べる時、プッシャーになる声かけや視線を送っていませんか?
ポイントは2つ!
・大人が笑顔で美味しそうに食べる
・食べられないことを否定しない
今食べられなくても、明日、数か月後、1年後には食べられるようになるかもしれません。
今、この瞬間を大切に過ごしましょうね。
発達障害が頭をよぎったら…
偏食を調べると、いやでも発達障害というワードが目に留まってしまいますよね…。
実は子育て中の私も、「偏食」ではありませんが、「発語が遅い」ことをたまたま罹った病院で指摘され、発達障害の可能性があるのでは?と不安に駆られた経験があります。
ネットで発達障害を検索しまくって、子どもに当てはまる症状を見つけては落ち込む日々…。
そんな時に、たまたま市町村の検診で保健師さんに打ち明けたところ、保健センターの育児相談や発達相談を紹介してもらいました。
もし、発達障害かもしれないと悩んでいる方は、1人で悩まずに保健所や保健センターに電話してみましょう!
電話が難しければ、定期健診のタイミングでOK!
専門家に相談しましょうね。
まとめ
子どもの偏食の原因と対策を紹介してきました。
少しでも取り入れられることがありましたか?
この記事を通して、お伝えしたいことをまとめますね。
- 子どもの偏食は、親のせいではありません!
- 食材はできる限り、炭水化物・タンパク質などバランスを意識して選びましょう。
- ほんの少しでも、口に運べたら褒めてあげましょう。
- 発達障害が不安になったら、1人で悩まずに相談してみよう!
子どもの健やかな成長には、ママが心も体も元気でいられることが大切です。
そのために、ママが心の栄養を補給しましょう。
好きなもの食べたり、趣味に時間をあてたりして、リフレッシュしましょうね。
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